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2005年01月22日(土) 感じたるまま

朝から電車にのって奈良へ。奈良女子大学で、質的心理学会研究交流委員会主催の、臨床心理士のワークショップ。今回も50名以上の方々にご参加いただき大変盛況であった。前回東京であったときには100名近く集まったが、関西でこれだけ集まれば上出来だろう。

しかし、僕が院生のころはこんなコラボレーションが実現するとは夢にも思わなかった。今日、司会をしつつ、臨床心理士の話題提供者陣と、指定討論にはいった尾見さんの姿がならんでいるのをぼんやりみながら、「ああ、こうやって臨床の人と、フィールド系の人が、同じ場にいるということがすごいことだな」と思ったのであった。

森岡先生が、柳田国男の『遠野物語』の以下の一節を引用されたのが印象にのこった。すなわち「鏡石君は話し上手にはあらざれども、誠実なる人なり。自分もまた一字一句をも加減せずに感じたるままを書きたり」という一節である。

「感じたるまま」というのはおかしい。普通は「ききたるまま」ではないのだろうか。これは語り手が語ったことのみならず、そこに柳田が読み込んだ意味を彼の責任において書いたのだろうと森岡先生。

なるほど。「感じたるまま」というのは、聞いた内容が事実ではなく、そこにそれを聴き取る調査者の関与があることをあらわしている。

臨床の現場でつくられる文書は、このように記録ではない。このことはケース記録のなかにあらわれた記述から、実証的な研究をしたいと思う人にはやっかいな制約であるね。


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hideaki

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