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関西大学で第68回の日本心理学会
朝から「犯罪心理学の最前線(3)」というワークショップに話題提供としてでる。昨年のシンポ(2)のあと、企画者である桐生先生と出会って、今回よんでいただけることになった(ついでに本の一章もかかせていただくことになった)。
シンポでは、僕は「ないものから話をはじめるんじゃなく、あるものから話をはじめようよ」と発言した。ここでの「ない」というのは目に見えないし、手にもつかめないということだ。しばしば非行少年は、その内面(すなわち知能、人格)に帰属されて「だから問題なんだ」とされる。そうかもしれないが、それは少年がする行動をみて、僕らが勝手に想定したものにすぎない。知能も、人格も人間がつくりだした概念なんだから、本当には「ない」ものなのだ。みたり、さわったりできないものを土台にして少年にかかわろうと思っても、そんなものはうまくいくわけがない。
そう僕は思うのだが、日本の心理学会の大部分はそうなっていない。少年の問題を「ない」ものからはじめようとする研究ばかりである。そのなかで企画者の先生は、僕のこの言葉がきにいってくださったそうだ。実務家にこんな人がいるとは。もっとこういう人に会いたかった。
午後からポスターセッション。これで一日目の発表はおわり。しかし、2時間たちっぱなしで説明したからもうヨレヨレ。
しかし、4時からのエンゲストロムと、ダニエルズの活動理論のシンポには是非ともでたいということで頑張ってでた。ダニエルズの英語は、本場イギリスの発音だけあって、めちゃくちゃはやくききとるのも容易ではなかったが、エンゲストロムの英語はクリアーで内容もよくわかった。ある高校でのアクションリサーチ。その高校では、生徒は放課後になるとみんな廊下に地べたに腰をおろしてたまることが常態化していた。この状態を「ここは座るところじゃないんじゃないか」と改革したという話。エンゲストロムは日本ではこんなことはないと思うけどといっていたが、立派に日本でもジベタリアンという言葉がある。地べたにすわって汚いなーと大人が思い、子どもは平気だというのはフィンランドも同じかとおもしろかった。
シンポがおわったあと、企画者の保坂さんの好意でエンゲストロムとダニエルズとの会食につれていってもらった。エンゲストロムは食べるのが大好きでおしゃべりも大好きな陽気な性格なので、こちらの緊張もほぐれてよかった。ほとんどあほな話しかしなかったが、充実した時間であった。来年9月のセビリアでの再会を約して2人とわかれて帰宅。つかれたけどとってもエキサイティングな一日だった。
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hideaki
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