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2004年06月24日(木) 不変項

朝から実家にいって親をおくった後、学校へ。
授業準備をしつつ、翻訳をすすめたりして。

3限は「介護、看護者のこころ」。

痴呆性高齢者の介護をしている人にとって、関わる対象が痴呆性高齢者であることは、自明のようで、必ずしもそうではない。「おじいちゃん」でも、固有名をもつ○○さんでも、なんでもいいはずなのだ。ほかならぬ「痴呆性高齢者」でなければならない理由はなんなのだろう?。

以前、ある調査をやったとき、自分の意志をはっきりと表現できない高齢者を担当する介護者のお話をうかがうことがあった。対象となる人の自分の意志が表明できないことを、痴呆の進行と同期させて説明することはおそらく可能なはずだった。

しかし、その人はそうはしなかった。「明治生まれの女の人ってそうじゃないかな」、つまり明治生まれのくらいの年代の女性はあまり自己主張をするようなタイプの人は少ないということをいっているのだ。

相手のことを援助しようと思ったなら、別に相手が「痴呆性高齢者」でなくてもよいということだろう。

4限は会議の予定であったがキャンセル。時間があいたので部屋で翻訳の続きとか、原稿のつづきとか。

5限目は卒論ゼミ。前回、アイデンティティ拡散について話した彼は、今回は曾祖父の人生と、祖父の人生を重ねあわせて調べたいという。死生観、アイデンティティ、自己肯定感と毎回テーマがかわるので閉口するが、今回はどうやら真剣だということだから、そろそろ腰をすえてやってくれるかと期待している。ま、前回もその前も、「今回は真剣」といっていたのだけどね。それに、テーマは変わっているようでいて、深いところで通底しているような気もするなと思ったり・・・・・。普遍項か?。





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