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2004年06月10日(木) redandantな現実

某学会でのシンポの情報がMLからまわってきた。

幾人かの志向性を異にした観察者が、同じビデオをみて、そこにうつりこんでいるものをどのように解釈するのか、その差異からみえてくるものを探ろうといったものだ。

とってもおもしろい。行きたいところだが、当日は科研の研究会があるのでいけない。

実は、『質的心理学会』の第1回大会で僕が当初企画していたのも同じようなセッションだった。

そもそも、同じビデオをみていても、そこに読みとる意味づけはアプローチにより、認識枠組により、その人の個人的歴史性によってさまざまである。そうした複数の解釈が重なること、あるいはずれることは、決して解釈が「あいまい」であるとか「多様な見方ができる」ということを意味しない、と思う。そういう解釈が多様であることそのものが、すでに現実の一部なのだ、と思う。たとえみなが同じにみえるといったとしても、おそらくその見えが重なることは、だから「同じ」だと集約できるものではない。ひとつひとつの同じが重なる、その冗長性にこそ意味があると思う。そういったことをデモンストレートしようという企画だった。

と、ここまで書いて僕の考えていたのは差異に焦点化し、今回のは了解可能性を問うているから全然違うなーと思えてきた。ま、どちらにしろとても興味深いセッションだ。

ぜひ成功してほしいものです。






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