恋文 - 2003年12月04日(木) 気持ちは幸せでも、仕事は相変わらず忙しい。 オフィスにいるとどんどん心がささくれ立ってくる。 周囲の雰囲気の悪さ。 人の失敗をあざ笑い、 いない人間の陰口を言い放題、 あのバカがなんとか、 あのクソ野郎、死ね、 電話をたたきつけたり、 ひどいものだ。 これが音楽を扱う仕事をする人間のいる所かね。 そりゃ忙しいさ。 気持ちに余裕もなくなるさ。 でもどうしてこんなにカンタンに、 ダークサイドに自分を投じてしまうかね? 今、テレビで「恋文」というドラマをやっている。 連城三紀彦の直木賞(だっけ?)作品のドラマ化。 渡部篤郎、和久井映見、水野美紀なんかが演じている。 子供みたいにとっても純粋な男がいて、 彼は大事な奥さんや子供がいるんだけど、 ある日、昔の恋人に会う。 彼女は思い病気であと半年くらいしか生きられない。 それを知った彼は突然奥さんのもとから姿を消し、 病気の彼女のそばで、彼女のために限られた時間を愛そうとする。 彼の奥さんはもちろんワケがわからず大慌てだが、偶然彼を見つける。 …こんなシチュエーションだから、普通ならドロドロのドラマになりがちだ。 でもこの作品は違う。 一人一人、相手がどうしてこんなことをしたんだろう? 彼は、彼女は、どうしてこういう風に考えるのだろう? ここの人たちはいつも他人を思いやって、理解しようとする。 奥さんは「もう仕方がないなぁ。」と彼を許し、相手の女性に「がんばれ。」 とまで言うのだ。 その優しさは見てて切なくなったりする。 これを見てる友達にも「ありえないよ、こんなの」と言われる。 確かにこんなことは現実にはありそうにないし、 こんなに人と人とが思いやる関係を、幻想だろうか? などと思ったりもする。 でもそうじゃない。 私は決してそうじゃないと思う。 私はこうありたい。 ...
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