| 2002年07月31日(水) |
>>フジロック’02 日記 (3日目) |
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早くも最終日。
もう帰る仕度をせねばならない。 「星空トレイン」は、午前1時に越後湯沢出発だ。 と、なるともうテントはたたんで帰るだけの状態にしておかないと。
でもこの荷物。どーしよ・・・。 持って歩くのは論外。グリーンまで持っていってもいいけど、大トリは できるだけ長くみたいから、そんな荷物じゃダッシュできないし・・・。
「もーまとめて送っちゃえっ!」ってことで、一発宅配便に託す。
身軽になってかなり気分が楽になって、ビールと盛り豚丼を食いつつ ゲートをくぐる。
今日は、朝から”クイーンズ・オブ・ザ・ストーンエイジ”なので 気合入りまくりで、昨日パティにサインもらえたせいか 「今日は絶対デイヴに会ってサインもらうぞ!」 と、息巻いてしっかりニルヴァ―ナTを着込んでの出陣だ。
確実に前で観たかったので、”ゆらゆら帝国”から柵内へ。 このバンドも初めてしっかり聴いたけど、まあまあ良かった。
入れ替えが終わった時には、オルタナ好きが既に結集していた。 昨日バットホールで見た記憶がある奴らがまた勢ぞろい! わくわくどきどきの中、遂に登場だ!
大歓声の中、迎えられるメンバー。注目のデイヴはめちゃめちゃ普通に (なじんで)出てきた。いきなりヒート・アップだ! デイヴの気合入りまくりの生ドラムが大炸裂!観客はそれに圧倒されつつも 答えるように暴れまくる!!! 僕は「これが、ニルヴァ―ナを創った3分の1の音かぁ・・」と 感慨を覚えつつ、デイヴを直視しまくった。マジでやばい。 っていうか、あんなに楽しそうに真剣にドラムを叩くヤツは、はじめて見た。 スマパンのジミ―もすごいが、今日のデイヴは更にすごいだろう!
何曲か経過する間に、(マジで)知らない間に真ん中にVOが立っていた。 たぶん紹介も何にも、無かったと思う。 んで、曲が終わって汗ふいてちょっと横向いていたらいねーんだ、これが。 んで、また何曲かしたら知らない間に出てきて歌う。誰だ、こいつは?
「あー――――――――――――――――――――――!!!!!!」
突然すっかり忘れていた僕は、まるで猪熊慈吾郎のように叫んだ! 「どーしたん?」と彼女に突っ込まれる。
「ありゃあ、マーク・ラネガン(スクリーミング・トゥリーズ)じゃねーんか?」
そうだ、今回の新作には彼が参加している。 でも僕はクイーンズは見るのが初めてだから、ひょっとするとああいうVO なのかなとも思った。 というのも、あの声は僕が知ってる彼の声じゃなかったからだ。
しかし、最後の曲で出てきた時に彼の持ち味を生かしたシブ〜ィVOパート が炸裂!「こりゃあ、そうだろっ!」を僕なりには勝手に確信したが、 結局最後まで、MCでの紹介はデイヴもマークもなかった。 それにしても貴重なライヴを体験できて、とても満足だった。
その後、ビールと牛串を食いに行って ”エレクトリック・ソフト・パレード”へ。 かなりガラガラで、すぐに最前列をとることに成功。 そこでパクちゃんといっちに会って、ライブ。 いやあ・・・以外や以外。結構期待してたのにあんましだったね。 ミスるし、兄弟でケンカ(?)するし・・・。 歌普通、演奏普通・・・取り立てたコメントなし。 音源があんなによくてもライブにパワーがないと、こーなっちゃうんか っていう好例にまでなりそうだった。
ライブ後、また酒と目玉焼きとハンバーグがのった飯モンを 食ってからホワイトの”クーパー・テンプル・クロース”に向かう。 途中の橋周辺で、渋滞している。どうやらヘヴンでの”曾我部恵一”の 大量のお客さんとぶつかってしまったようだ。
何とかしてホワイトにたどりついてクーパーを後方で観た。 最後まで見て、即行レッド・マーキーへ。
”ダヴス”だ。結構人が入っていて大歓声だったのは、結構以外だった。 そしていきなり「POUNDING」「THERE GOES TO FEAR」の連発は 更に以外で、この2曲でめちゃめちゃ盛り上がってもっと意外! メンバーもこんなに自分らが日本で受け入れられてるとは思っていなかったのか、 めちゃめちゃ嬉しそうに演奏していた。 でもやはりというかなんというか、2NDの曲では盛り上がり1STはシーンな カンジで(CATCH THE SUNは盛り上がったが)、ライブは進む。 いいライブだったが、ジェーンズのオープニングに確実に間に合わせるために 早めに抜けた。
そして今年の大目玉、オルタナ教祖”ペリー・ファレル”による伝説の オルタナ・バンド、”ジェ―ンズ・アディクション”の登場だ! 2曲目で「STOP!」、中盤で「BEEN CAUGHT STEALING」が炸裂したが、 個人的にはどうもアガらない。真ん中より少し前くらいの場所だったので、 音もすごいコモって聴こえてて、辛い。 しかもやはり・・・というか2回目の再結成ということで、 90年くらいのライブビデオに感動していた 僕には、ちょっとショボク感じた。 「来たぞ来たぞ!ジェ―ンズだ!ショウタイムだ!暴れろ!騒げよぉ!!」 ってノリが、かなりなかったかな・・。
途中で抜け出し、また何か食うことに。 どーせ帰りも何も食えないで電車に缶詰だし、入れとかないと・・・。 ということで、ビールと初日に食ってかなり辛いけど美味かった エスニック牛丼を食う。
休んだ後に”イアン・ブラウン”だ。 実際そんなに期待してなかったんだけど、生声を聴いた時点で早くも 感動して泣きそうになった。 「この声さえ聴けたら良かったんだぁ〜」 正にその通りだった。 が、ライブ自体も良かった。確かに「MO'WAX」かぶれな中途半端さが 残っている・・・というのが現状のスタジオ作品ではあるが、 踊る分には、とても良かった。
曲の途中で「この曲ってイアンの声っているん?インストでええんちゃうの?」 って思うときも多々あるが、そんな飾り程度の声でも存在感を発揮する イアンの声はやっぱり最高だった。 最後は「マイスター」→「フィアー」でシメ。
レッチリが今にも始まりそうなのだが、アンコールが入ると、 どうしても「ひょっとして・・・」と思い、立ち止まってしまう。
しかし、そんな淡い期待に答えるはずもなくアンコールなしで終了。 グリーンに急ぐことに・・・。
さあ大トリ、”レッド・ホット・チリ・ペッパーズ”の登場だ! 「BY THE WAY」から「SCARTISSUE」、「AROUND THE WORLD」の 黄金リレーでたたみかける・・・が、やはりそんなに上手くない。 声が出てないのだ。 これでは前の忌々しい城ホール公演と大きな違いはない。
よし、ここで移動だ! と決心し、次の「UNIVERSALLY SPEAKING」を聴きつつホワイトへ。
結果、この選択が大当たりだった。
”スピリチュアライズド”は、かっこ良すぎた。 美的轟音ギターノイズと、サイケな映像、フラッシュライトが お互いに共鳴し合い、とてつもない空間を形成した初っ端の1曲目は 圧巻だった!やってたら確実に飛んでた。 2曲はそれと対照的な美しいナンバーで、ピンクに彩られた映像とも 絡み合い、至福の緊張感を創り出す・・・!
正にホワイトの大トリにふさわしすぎるステ―ジングだ。 僕はこの幸せな瞬間に、涙を流さなくてはいられなかった・・・。
とても辛かった・・・。 僕は「星空トレイン」に乗るために、午後11時には帰らなくてはならなかった からだ。 この素晴らしすぎるライブを去るのは、本当に辛かった・・・。
しかし、これも宿命だった。
11時ちょうどにホワイトを発ったが、実はこれでも既に遅い。 一応の約束は10時40分集合なんである。 そのロスを埋める為にひたすら走った。何とか間に合った。 帰りの電車はすぐに寝れた。
――――――――今年のフジ・ロックも、もう終わった――――――――――――
最後に「ライブ・ベスト10+おまけ」を載せて終わろう。
1、スピリチュアライズド → 最後まで観れてたら、単独トップは確実だった。 、ザ・ミュージック → 大ブレイク確実なすさまじいライブパワーに圧倒。
3、X-PRESS 2 → とにかくよくわからんくらいすごかった。 4、クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ → とにかくデイヴのドラムが圧巻。マークの登場もサービスで◎ 5、ソニック・ユース → 常にかっこ良すぎるんで、いつもの事です。 6、テレヴィジョン → 再結成しても、全然かっこよいじゃないの! 7、DJ シャドウ → ライブを見て更に彼の音楽性の多様さが見れた。 8、ミューズ → 大物オーラ出しまくりで、それに恥じないアリーナ向けライブ ができるようになったことに、初期からファンの僕は感動。 9、ザ・ブルーハーブ → もうちょっと口数少なきゃ上位だったんだけど、MC なんだからしゃーねーか。やっぱり最後は感動したの で、堂々の入賞。 10、ザ・ジーヴァス → サーヴィス精神旺盛なセットには感激したけど、 新しいものは何も見えなかったので、この位置。 リチャード・アシュクロフト状態になっちゃうの?
次点 → イアン・ブラウン → 思っていたよりも歌上手かった(・・というか そこまで外れてなかった)ので。 ダヴス → 完全にセット・リスト・ミス。後半に曲が無くなった。 そこさえ変えれば上位にも食い込めたかも・・・。
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