DJ SEO's DIARY

2001年07月29日(日) >>LIVE REVIEW [MANIC STREET PREACHERS] @FUJI ROCK FESTIVAL

開始前から、かなり殺到している。
そりゃそうだ。
なんたって「我らのマニックス」が出るから!!

僕も絶対前の柵の中(入場規制あり)で見るんだ!
と決意を固めていたんだけど、みんな考えることは同じである。

だって「我らのマニックス」なんだしね。

前のLIVEがトラヴィスって事もあって、UKつながりでファンもかぶってるせい か
柵内から出てくる人が少ない。しかし入りたい奴は大勢いる。
案の定、すごい人圧が押し寄せる。
入り口はせまく1度に2人ぐらいしか通れないし、
そもそも入場規制があるんで入れる人はラッキーぐらいのノリだ。
僕はたまたま運良く「ホンマに死ぬかも・・・」と思うぐらいの勢いでは あったけど、
なんとか入ることに成功した。

入れなかった人達には申し訳ないが、中は結構空いている。
安全性も考えてのことだろう。

さて、「我らのマニックス」の登場まで1時間ぐらいの空き時間があるんだけど
そこで人観察をするとこれまたオモシロイ♪

両腕にマジックでバンド名をフルで書いてる女の子や、
白Tシャツの手書きで パンクっぽく書く子、 そしてTシャツの袖をまくりあげて、
いわゆる「日向小次郎スタイル」を貫いてる人もいる。

そう。マニックスの日本における立ち位置というのは
UKロック・バンドの中で は 結構特殊な存在である。
ので、ファンも「普通のUKロック・ファン」とは一味違う。

というのは、彼らが「大きな意味でのパンク・バンド」ってのもあるし、
昔は「ガンズに対するUKからの回答」という形で紹介されていたのもある(ら しい)。
ここで、あえて「(らしい)」と付け加えたのは、僕は当時の彼らを知らない からである。

「我らのマニックス」とまで言っているが、実は僕にはそこまで言える権利は ない。
僕が彼らを好きになった・・・というか聴くようになったのは、
1998年リ リースの 「THIS IS MY TRUTH 〜」以後、である。
その後聴いた1STと大名曲「A DESIGN FOR LIFE」収録の名盤
「EVERYTHING MUST GO」で初めて好きになったと言っていい。

でも僕はマニックスが大好きだ。
ジェームスのあの切れ味鋭い苗場中に響きそうなぐらいよく通る
ヴォーカルがめちゃめちゃ好きだ。

ほんとにほんとに楽しみだった。

そして遂に「我らのマニックス」が登場!!
なんとニッキ―はシャツ1枚でズボンなし・・・!!
パンツまるみえだあ!!
観客は狂い出す・・!!いきなり「FOUND THAT SOUL」だ!
すごいテンション・・!!
そして「YOU STOLE THE SUN FROM MY HEART」だ!!
僕のかなりお気に入りの曲の一つだ。ヴォーカルの声がホントによく通るから だ!
「ヤベぇー!」
ジェームスの生ヴォーカルは僕のアナログの3倍はキレイに、鋭く、通ってい る。
そして「OCEAN SPRAY」だ。
これも最高、というか最新作のアナログは恐ろしく音が悪いので、
ようやく本来の音を知ったという感じだろうか?(笑)
そして1STの中で一番好きな「MOTORCYCLE EMPTINESS」をやってくれた!!
最高!言うことなし!

そして何曲かあって前半のハイライト
「MESSES AGAINST THE CLASSES」に突入!!
も〜暴れまくり・・・!!サイコ―!!

――――――しかし、この辺から変な違和感を感じる事となる―――――――――


ふと聴きなれたイントロ・・・・「あ〜〜〜〜〜〜!!!!!」「来た来た来た!!」
「A DESIGN FOR LIFE」である・・・!!!
「早っ!!」つい口からこぼれてしまった!!
でもいい。
「僕はこの曲をみんなで大合唱するためにここまで来たんだから・・・!!」

しかし、暴れる僕を横目にみんなの反応がわりと少ない・・・!
「ええええ・・????」「みんな歌わないの??」
「マニックスがビビルぐらい大きな声で歌うんじゃねーの!?」

―――――――――みんな、知らないんだ―――――――――――――

もちろん、前述した気合入った人達は発狂して暴れているんだけど、
それ以外の人の反応が恐ろしく悪い・・・・。
はっきし言って「休み曲」扱い(笑)?

――――――――ふざけんな、バカやろー!!!!―――――――――

ジェームスがサビの「A〜DESIGN〜FOR〜LIFE〜」のとこ、
あえて歌わずに 観客に歌わせようとしてるやん!!
みんな、歌おうよ・・・・・(泣怒り)!!!

今回の「UK大御所3連発」ってさあ、
UKではどのバンドもフェスでヘッド・ライナーを勤めるほどの
伝説的にまでなった(←ヴォーカル消えるぐらいの大合唱などで)
LIVEアクトが、ほんじゃあ日本ではどうなん?
・・・って感じでやるのが今回の意味だと思うねん。

言うたら「日本でも伝説作れるん?」っていう、
言い換えると 「日本のロックキッズに対する挑戦状」なわけよ。

―――――僕はその挑戦を受けるために、苗場に行ったんだ―――――――

でも、なんだ?え?この有り様は・・・。
何しにわざわざ僕は来たんだろう・・・。

――――――この瞬間、確実にマニックスにあきれられた――――――――

そしてその後が傑作だ。次曲でジェームスがアコースティックで歌いはじめた時
観客がみんな手をたたき始めるじゃないか・・・!!

こうゆう「自動的な客のリアクション」に正直、腹が立った。
そしてマニックスが半笑いなのも、なんとなくわかった。

後半はホントに観客のノリが悪かった。
最後から少し前に「SO WHY SO SAD」を演り出した・・・!!

わかった!「A DESIGN FOR LIFE」と入れ替えたんだ!!
こっちは新作に入ってるし!みんなもついてくる・・・!!

――――――――が、全くついてこない――――――――――

「おまえら、なんでこの曲も知らんのんっ(泣き)!!」

ファンとしてこれほど悲しかったことは、初めてだ。
彼らが気を利かしたっぽかったのもあって。
演奏後、マニックスのションボリしたのが(これは確実に)見てとれた。

――――――――もう「我ら」のマニックスではなかった――――――――――

後半部分はトリ前のバンドに対する観客とは思えないほど、ふてぶてしかった。

「・・・ってゆーか、あれか?おまえら全然知らんのか・・・・?」
1曲目「FOUND THAT SOUL」も早いビートやから、盛り上がっただけなん?(泣き)
「MESSES〜」も一緒??
「後半は疲れたから休んだだけ??」「え!?」「どーなん!!!」

―――――どーも新作聴いてない奴ばっかみたい・・・――――――――

大激怒&大ショックを受けていると、ジェームスが「THIS IS LAST SONG」と言っ た。
「YOU LOVE US」だ・・・。
もーどーでも良かった。 早いビートだからみんな盛り上がってた・・・・・知らんくせに。

ようやくここで真実に気づく。
入る前に死にそうになりながらも入ろうとしてた奴らは
次の「オアシス」目当てだったんだ・・・・!!

マニックスはこいつらにとっては前座かあ・・・・。
日本は確実にマニックスには嫌われた気がする。

・・・が、こいつらで作り出した次の
「大盛り上がりオアシス祭り!!!」
が、凄かったし感動したんで、まあ良しとしときましょう!!!



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