あおい世界
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| 2025年11月06日(木) |
本■ごはんと山なみ。 |
西加奈子さんのエッセイ 『ごはんぐるり』 は、 前回のエッセイ 『ミッキー〜』 より柔らかい言いまわしでした。 どちらも西さんの正直で奔放な気持ちが綴られていて、 読んでいて気持ちがすっきりするものが多かったです。
カズオ・イシグロさんの 『遠い山なみの光』 は、 9月に観た映画の原作本。 ほぼほぼ原作に忠実な内容の映画だったことを知りました。 もちろん主演の広瀬すず、二階堂ふみ、吉田羊、 松下洸平、三浦友和らをイメージしながら読みました。 映画では分かり得なかったことを理解できるかと思いましたが、 なかなか一筋縄ではいかず、 監督が発したという解説をウェブ上で探し得て、 やっとやっと理解できたという複雑なものでした。 戦後間もない1950年代の話で出てくる人たちと、 1980年代、娘に過去の話を問われて振り返りながら話す母。 そこに嘘があるという、その嘘とは・・・。 今回、それが納得できました。 それからなんとなく文章に違和感があったのは、 カズオ・イシグロさんは日本人ではあるものの、 6歳の時、イギリスに移住しているので英語の方が堪能で、 本作品も翻訳によるものだったからみたいです。 何はともあれ、ノーベル文学賞を受賞するだけの作家でいらっしゃいます。
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