あおい世界
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2013年02月21日(木) 本■仙台と窓と災難。

久しぶりに伊坂幸太郎さんの本を読みました。
伊坂さんには珍しいエッセイ 『仙台ぐらし』。
エッセイばかり読んでいた時期があります。
それは作者の人としての本心や考えを感じたいからだったのですが、
伊坂さんのエッセイを呼んで、小説を裏切らない人柄が感じられました。
執筆の時期が、一昨年の大震災を前後しているもので、
震災関連本ではないものの自然に話題にせざるを得ないという形で綴られています。
震災直後、小説を書くことを躊躇した時期もあるという作者ですが、
最終的に “僕は、楽しい話を書きたい” という結論に至ったようです。
実際、あたしも震災直後はなかなか本を読む気にならなかったものの、
少し落ち着いてきたとき、真っ先に選んだのは伊坂さんの本でした。
それも図書館がまだどこも閉館中で、
書店に行っても冊数が少ない中、やっと見付けて選んだもの。
伊坂さんが同じ仙台の空の下に居ると思うだけでウキウキなってしまいます。
いつかどこかの喫茶店で執筆中の伊坂さんに会ってみたい。
声、掛けられるかなぁなんて夢みてます。


次に、またまた西加奈子さんの初期の作品 『窓の魚』。
ちょっと不思議な作品でした。
不思議というより奇怪なという方がふさわしいかな。
二組のペアが一緒に訪れた温泉宿。
それぞれ一人ずつが語り手となり思いを綴るのですが、
何かしら秘密があったり、読まれない思いを抱えていたりする中、
必ずしも正当な恋人同士ではない4人が泊まった温泉宿に一人の死体。
事件物ではありませんから、解明はされませんが、
この死体、どういう経緯で誰にされたのか…想像するだけです。
何となく消化不良の作品ではありますが、
それぞれが勝手に想像したり、決めつけている様が現実的で可笑しかった。


次にやっと予約の順番が回ってきた海堂尊さんの 『玉村警部補の災難』。
桜宮サーガと呼ばれている海堂作品の一つ。
気弱な玉村警部補が切れ者の加納警視正とコンビを組み、
事件を解決していく4つのストーリー。
田口医師も厚生労働省の白鳥や、高階委員長に振り回されているので、
不定愁訴外来の場面で共感し合う二人の様子が可笑しかった。
海堂作品の世界の広さが大きな魅力の一つではありますが、
登場人物の多さと(当たり前ですが)、時系列が前後しまくっているので、
時々訳が分からなくなることもありますが、
スピンオフ的なこの手のストーリーは気軽に読めて良かったです。


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