あおい世界
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2010年10月23日(土) 本■レシピと観覧車と、ほかならぬ人。

伊吹有喜さんの 『四十九日のレシピ』。
継母が亡くなり、気落ちしてしまった父と、
夫との関係がうまくいかない娘が、
継母が残したレシピを元に家族や自分自身を見つめ直すという内容。
継母が父と出会い、結婚するまでの回想シーンは、
継母がいじらしくて、久しぶりにうるうるしてしまいました。
レシピとは一般的に言われる作り方ということではなく、
生きていくための処方箋(秘訣)だったようです。
突然現れた金髪の少女と、
ブラジル生まれだという青年の存在は果たしてなんだったのでしょうか。
最後はちょっと不思議感が漂いましたが、
しっとり心に染み入るお話しでした。
調べたら来年NHKでドラマ化されることが決定したようです。
見てみたいなぁ〜。


次は、映画化された 『告白』 で、
一世を風靡した湊かなえさんの 『夜行観覧車』。
高級住宅街で起こったエリート一家の家庭内殺人事件に伴い、
お向かいに住む、娘による家庭内暴力で荒れ果てた家族と、
何十年も前から高級住宅街に住んでいる人とが絡み合う家族小説。
『告白』 の時と同じように、事件が先に起き、
その事件までの経緯を、
それぞれの人物の目線で語られていくという流れでしたけど、
うぅむ、『告白』 ほどの刺激はありませんでした。
というか、『告白』 同様、ネガティブな人たちの集まりで、
読んでいて辛くなってしまいました。
最後の最後に、どんでん返しというのも無かったですねぇ。

 
最後に、白石一文さんの 『ほかならぬ人へ』。
『かけがえのない人へ』 という二話で成り立っていました。
あぁこういう恋愛もあるんだぁという印象だけ。
特にドラマティックでもないし、平凡すぎるわけでもなく、
ハッピーエンドにはならず、不完全燃焼のままという感じかなぁ。
愛するべき真の相手はどこにいるのか、というテーマみたいですが、
最後の最後に決定打がないだけに、
主人公が宙ぶらりんになったまま終わってしまいました。
それを言ってしまったら、
世の中は宙ぶらりんの恋愛の方が多いのかもしれませんけど。
うーん、残念。。。
単に今のあたしには、恋愛小説がヒットしないだけかもしれないけど…。


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