あおい世界
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2009年05月09日(土) 父の病−治療方針。

夕方、3日ぶりに父の病院へ。
ちょうどトイレから部屋に戻るところだった父。
点滴をひきずりながらの父は、
確かに少し痩せてしまったものの、
見るからに病人というような痩せ細った状態ではなく、
今すぐにでも庭仕事ができるような印象。
でも身体の中では意に反して悪者がはびこっているようです。

日中、母と兄貴とトシコさんと父の4人が医師から説明を受けたそうです。
そして手術日が決定。
来週13日の水曜日。
熱は相変わらず38度台まで上がることが多く、
患部付近の痛みに強い抗生剤が効かないのは、
胆管の感染症によるものだと医師は言っていましたが、
もしかしたら、癌そのものの痛みかもしれないと言い出したそうです。
そして事実レントゲンに写る影は2センチも大きくなっていたそうです。

もう元気な肝臓部分を増殖させている時間はないのです。
なので手術となれば6時間を掛けて悪い部分をできるだけ切除することになり、
それは、侵されていない肝臓をどのくらい残せるか、
また手術が成功してもその後の肝硬変や肝不全に陥る可能性もあり、
大手術に伴うリスクはとても大きいようです。
案外、開けてみたら癌が小さいということも有り得ないわけではないのですが、
今ではもう誰もそんな望みを持とうという人は居ず、
逆に開けてみて、残せる肝臓が無いとなれば、どこも切除せず縫合するそうです。

元々切除しましょうということで入院したので、
父は早く切って治して欲しいと思っているようで、
兄貴も父の気持ちを尊重しているようですが、
母だけは切ることよりもホスピスのように安らかに過ごして欲しいと願っています。
それでも手術日が決定してしまいました。

あたしが会いに行ったとき、父は淡々と話し始めました。

切腹、決まったよ。
切らないと、この痛みは取れないでしょう。
切ってダメならダメで、それは仕方ない。
このまま何もしないで家に帰っても、
ただ寝たままでいるようになるけど、
やらないといけないこと、やりたいことがたくさんあるから、
寝てばかりいられないし。
私の癌は進行がとても早いんだって。


最後の一言を言った後、父の目が赤く潤んでいました。
父の不安が伝わってきて、あたしも心で泣きましたが、
必死に平静を装って返事をしました。

実際、医師が今までにないと言うくらい、進行が早いそうです。
ほんと、今年の連休ぐらい無ければいいと思ったことがないくらい、
早く早く治療に入って欲しかった。


検索WORD = 父の病−


あおい雪  DiaryINDEXpastwillMAIL

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