日刊オバちゃん白書 --婆ウォッチングのミラーサイトでござる--
* いんふぉめ〜しょん *
2001.3.18〜 24年続けてきて、もはや生存確認

トランペッターのニイちゃん 2001年12月23日(日)



カレが高校生の時、ソロコンテストで金賞をとった。
そんときに伴奏したのが縁で、その後もちょろちょろと伴奏を頼まれたり、
こっちはバンドの助っ人を頼んだりしてきている。

そのカレがこの度の定演においてもトラを務めてくれた(トラ=エキストラ・ゲスト)
自分の所属する学生バンドの演奏もさせてほしい、とのことだったが
直前になって(木曜日)メンバーが都合により(卒論の関係らしい)
間に合わなくなったので自分だけ出演することになる、という。
学生バンドのための時間、穴を空けるわけにはいかないし
自分がソロをやりますんで、つきましては伴奏をお願いできませんかときた。
ま、できるでしょう、それほど難しいものでなければ。

本人の好みとしては、セミ・クラシックをジャズ風に演奏したいらしい。
ワタシも適当な楽譜をさがしておくから・・ということで
トランペット&ピアノの楽譜をあれこれ物色した結果、
いくつか候補を見つけることができ、楽譜のバッグに入れておいた。

夜中に携帯にメールが入った(見たのは朝)
『虹の彼方に』なんかどうでしょうね、という。
うんうん、妥当な線だね。
それはワタシが用意しておいた楽譜の中にもあるし、
ピアノは『親愛なるハ長調』なので初見でも難なく弾くことができそう。

安心して、ワタシは当日を迎えることができたのだった。

しかし、ワタシの安心を180度ひっくり返してくれるヒトコトが
本番の3時間前に聞かれることになろうとは
そのときのワタシは予想だにできなかったのである。
予知能力もないことだし、当然である。

リハーサルの時間にほどよく現れたカレに
ワタシは持ってきた楽譜を見せた。
「ほれ、これなんだケドね」( ̄∇ ̄)ノ□
  (この時点ではまだ余裕たっぷり、ワタシが優位)

するとヤツはこう言い放ったのである。
「かふぇサン、これ3度上げられませンか?』

( ̄□ ̄;)
つまり、ハ長調(C-Dur)が変ホ長調(Es-Dur)になる・・・
もっとワカリやすく言えば、♭が3つになる。
Es-Durそのものは、ピアノを弾くヒトにはおわかりと思うが
じつに弾きやすい調である。

しかし、C-Durで書かれた楽譜をEs-Durに読み替えて弾くという高等技術は
残念ながらワタシにはなかった。
しかし、カレの全く屈託のない、それでいて何かを訴えるような
そう、例えていうなら『小動物のまなざし』に対して
ワタシは何も言い返すことはできず
「お・・おぅ!」と、力なく答えるのだった(立場逆転)

もう、必死よ。
コードネームだけ、とにかく書き直して
あとはアドリブでパラランと弾くしかない。
よおっく知ってる曲だったのが幸いなくらいか。

あとでビデオを見るのがコワいんだが
きっとおどおどした弾き方だったに違いない。
何をどう弾いたかはあんまり覚えていない。
もちろんアドリブだから、
「もっかい弾け」
と言われたって、同じには弾けない。

このことはワタシをひとまわり成長させただろうか・・・・?











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