Allyssa
Dad
人気ブログランキングへ



 メガフォース



小学生の頃、ある映画に俺達全員が騙された事件があった。

家に帰る時に小学校の校門の斜め前に公開予定や、公開中の映画のポスターが沢山貼ってある壁があった。そこに描かれる七十年代のセンスの映画ポスターは俺らの心をドキドキさせ続けていた。時々、童心ながらドキっとするような18禁映画(ポルノではなく、当時流行ったバイオレンスエロ系)のポスターまで貼ってあって今、思えばあれはニュースものになりそうな代物だった。

ある映画が公開された。それは「メガ・フォース」という題名でポスターには全長20mはありそうな指揮司令通信車の周りを戦闘バギーやバイクがカッコよく疾走しているのだ。謎の正義の軍隊という惹句があったと記憶しているが、とにかく、幼少の俺たちは「メガフォース」に心を完全に奪われてしまった。あの頃、映画館に行くのが一つのブームだったが、確かに一緒に行くことになった連中の数はかなり多くなったことを記憶している。




映画館で「メガフォース」がはじまると、俺たちはドキドキした。事前にパンフまで買った。映画が始まる前にパンフを開いて気付いた。指揮通信司令車の「タックコム」と併走しているバギーの大きさがそんなに変わらないことを。けど、各戦闘車両の図解や、秘密基地の断面図などの絵が入ってて、俺らの心は高鳴った。映画は始まった。話が進むごとに俺たちはトラウマを抱えるほどの詐欺に遭ったことに気付いた。




まず、指揮司令通信車「タックコム」ポスターではすごくでかいのだが、どう見ても今時のバンの車格しかない(爆笑)あれれーー??騙された。だが、戦闘バギー「メガ・クルーザー」や、戦闘バイク「モト・デストロイヤー」は俺個人的には許した。しかし、戦闘服が全員ゴールドのタイツってのも考え物だった。何より、パンフで「全て実弾を使用」とあるが、ミサイルはどう見てもロケット花火で目標に当たってないのに爆発するし、何よりレーザー兵器まで実際のものと誤記表記どころではない騙し文句がパンフにあった。

そして、トラウマを植えつけたラスト。バレバレの合成映像で飛ぶバイク。しかも一回転する。結構、子供の頃からクールだった俺は心の底から「アホだ」と思ったことを今でも覚えている。こちとら小学生だが、初めて見た映画が「オルカ」以後、「レイズ・ザ・タイタニック」など硬派な映画を母親の影響で観ている俺だ。馬鹿にするのも限度があると思った。

とにかく、俺らは騙された。「タックコムちっちぇー」と爆笑してしまったのは今ではいい思い出と割り切るしかない。

とはいえ、この作品、製作レイモンド・チョウ、監督は「キャノンボール」の監督ハル・ニーダム(ブルーバドワイザー号で当時世界最速の車の世界記録を保持した一人でスタントマン上がりのアクション監督。ちなみにタックコムで指揮していたのは監督本人)なので面白さ、見所は素晴らしいのだ。なんといっても敵戦車隊に接近するため「無音モード!」とか行って純粋に作品の音を完全に消したり、煙幕を一列横隊で張って逃げおおせるなど、馬鹿場面満載である。ちなみに敵役がヘンリー・シルバ。なんであんな作品に出たんだろう?と今でも疑問に思う。


関係日記記事ログ:
2010年03月05日 中途半端なミリオタ視点から見た「メガフォース」を馬鹿みたいに深く考察してみる

人気ブログランキングへ

2008年03月30日(日)
初日 最新 目次 MAIL


My追加

爽快ドラッグ

クリスタルガイザー(500mL*48本入)

クリスタルガイザー(500mL*48本入)

1,298円1,248円

(2011/09/13 02:08 時点の価格)

クリスタルガイザー(Crystal Geyser)の一覧はこちら

DMM.com DVD通販