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2004年06月01日(火) 数字のマジック

「数字のマジック」って言葉があります。
条件があっていない数値を、いかにもその条件での数値であるかのようにして、意見を誘導するという感じです。先日(5月17日)に書いた「森永のおいしい牛乳」の「1000人の内995人がおいしいと答えました」も数字のマジックといえるでしょう。「A牛乳とB牛乳(実は森永のおいしい牛乳)を比較した結果、1000人中995人がB牛乳をおいしいと答えました」というなら、少なくともA牛乳よりおいしいのだろうと思えます、「A牛乳とB牛乳(実は〜)とC,D,E,F,G牛乳を飲み比べた結果〜」なら、かなりおいしい牛乳という言葉に信憑性があるでしょう。それでも、そのモニター場所が兵庫の何とか牧場一箇所と言う事では、関西方面で好まれる味で、その他の地域には当てはまらないかもしれません。「10種類の牛乳を日本全国で飲み比べてもらった結果、1000人中995人がうまいと選んだのがこの牛乳です」というなら、その言葉の信憑性は高いでしょう。
しかし、このTV-CMの995人は、ただ牧場に遊びに来ていた1000人に「おいしいですか?」と聞いた結果でしかないのです。5月17日にも書いたことですが、「おいしいですか?」と聞いて「おいしくない」と答える人は少ないでしょう。「まずい」牛乳ってどこかにありますか? 「おいしいですか?」と聞くだけなら、どの会社のどの牛乳を持っていっても同じような成績を残すと思います。そんなあやふやなデータなのに、「1000人中995人もうまいって言ったんだったらおいしいのかな」と思わず期待してしまいますよね。それは嘘はついていないけれど、結局はだましているのです。

「出場八カ国の内、二位以内に入るか、アジアで一番良い成績ならオリンピックに出場できます」....まぁこんな内容が、バレーボールのオリンピック出場条件だった訳です。(内容はいい加減ですから、間違っていると突っ込まないでくださいね)

出場国のうち、世界ランキングで日本より上が4チーム、日本より下が3チーム。日本より上位にランキングされる4チームでも、2チームは順位が近いので手の届かない相手じゃない。うまくいけばオリンピック出場も夢じゃない。がんばれニッポン。
それは良いんです。「がんばれニッポン」大いに結構です。うるさいのは嫌いですし、「ニッポンちゃちゃちゃ」は大嫌いですけれど....

ランキング下位チームに負けてしまって、上位の中でも弱いチームにも負けてしまった、そんな状況の中で「望みは捨てない」というのも結構です。えぇ、スポーツは何が起こるかわかりませんからね。でもねぇ、なんというか、ランキングが相当下位のチームに勝つことと、世界ランキング一桁のチームに勝つことを同じことの様に言うのはいかがかと思います。これも一種の数字のマジックで語っているようなものだと思われます。
スポーツの世界では数字のマジックみたいなのが頻繁に行われていて腹立たしく思います。「残りを全勝すれば....」そりゃ数字の上ではそうさ。でも、弱いチームにさえ勝てないんだから、強いチームに勝てるはずがなかろう!と反感を持ってしまうんですよ。それに加えて「気持ちは負けていません」とか精神論を唱えるのもうんざりしちゃいます。


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