つらつらきまま


2007年08月02日(木)
成果と評価


正社員として雇用されているが、終身雇用ではなく1年ごとに雇用契約を更新する有期雇用で、給与も成果主義による年俸制である。
 入社して満4年が過ぎ、成果が評価されてやっと今秋から俸給が1階級上がることになり嬉しいのだが、目だった成果を挙げていないにも関わらず、私より遅く入社した男性社員は入社2年目で俸給が1階級上がっていたという事実を知り、ちょっとへこむ。
 成果主義なんてものを導入しているくせに会社の体質自体は古く、女は結婚したらすぐ辞めるから大事な仕事は任せられない、なんてことを21世紀を迎えた今でも公言し、それに同意する役員も少なからずなので、有り得ないことではないなぁ、と思いつつも、典型的な男女差別みたいなものに直面したのは30年近く生きてきて初めて。
 戸惑いは否めない。

 それでも、自分の仕事をやっと評価されたことはやはり嬉しい。
 いつまで経っても報われないことに拗ねて辞めたりしないで良かった。

戸惑いと割り切れなさとはにかみながらの嬉しさを抱えつつ、定時後急ぎ足で国立演芸場へ。
 三遊亭王楽さんの会のゲストに鶴瓶さんが出るので。

 王楽さんの落語は初めて聞いたが、品と艶があり、今まであまり聞いたことが無い系統に属する落語家さんで、「稽古屋」と「錦木検校」の二席をやったが、二席とも良かった。
 「錦木検校」は初めて聞いたが、物凄くドラマチックに噺が進むのに、サゲは、聞きながら(まさかサゲは○○じゃないだろうなぁ)と思ったそのまさかであまりにも馬鹿馬鹿しいものだったが、そのギャップがハマった。

鶴瓶さんは「お母ちゃんの笑顔」。
 「青木先生」か「長屋の傘」かと踏んでいたので意外といえば意外。
 きゃっきゃっと笑いの中に終わり、ほわんとしていたら隣に座っていたオジイが

 「鶴瓶の落語はー、ダメだなっ。
 くっだらねぇテレビばかり出てっから、落語も聞いちゃいらんねぇ。
 大体アイツには、品ってものがないんだよ」

 なんてのたまい出すので、最も近い距離でこの発言を聞いてしまった私は
 
 (おのれっ!
 鶴瓶の落語を初めて聞いた時は感動のあまりボロ泣きし、
 1月は新幹線使って高石市市民でもなければ大阪府民でもないのにのこのこと高石市の市民寄席に行き、
 お茶は伊藤園しか買わないことにしたり、
 秋は「鶴瓶のらくだ」聞きたさにわざわざ実家に帰って福岡の嘉穂劇場まで赴いたりするほどの鶴瓶ファンにいつの間にかなってしまった私が横にいると知っての狼藉か!暴言か!)

 と、俄かに怒りがヒートアップ。
 あの場にタウンページがあったら、真っ二つに引き裂くなんざ訳無かったかも。

 しかし、そのオジイが“さん”付けまでして、「俺ぁ、この○○さんと△△さんこそ本当に落語界の宝だと思うね」
 とリスペクトしていた方は、正直私はどの噺を聞いても心に引っ掛かるものがなくてつるんと上滑りしたまま終わるばかりだったので、ジャリズム・渡辺さんが言うように、“笑いって結局趣味の問題”だ、と自分に言い聞かせる。
 私がその師匠の落語に可笑しさや味を見出せないことと同じで、あのオジイも鶴瓶さんの落語の可笑しさや味が分からないのだ。

「きらきらアフロ」は確かにくっだらないし、知性や教養の香りはゼロだ。
 35歳になってもライブでテンション上がったら漏らしてしまうナホミ嬢と、51歳になってもテレビで脱いでしまう鶴瓶さんがやってるんだもん。

 でも面白い。
 きらきら〜やパペポや鶴の間や生つるべの面白さを知ることが出来て本当に良かった。

色んな人から鶴瓶さんの情報を立て続けに貰い嬉しい。
 インタビューを受けているZipperも発売されたので、早目に見に行こう。
 「Zipper」のインタビューを受けながら、読者層が50歳代以上の「毎日が発見」という雑誌のインタビューも同じ日に受けるという、このどの層にも溶け込む柔軟さが何ともたまらん。

 スマスマは今のうちから録画予約をするという、我ながらバカ過ぎるほどの浮かれっぷり。
 テレビガイドに写真が載っていたが、2年前「助六」という雑誌に載っていた浴衣を着てらっしゃるように見えるがどうだろう。
 あぁ、ついでにいえば12日の「おしゃれイズム」にも出るので忘れないようにしないと。
 何気に初めて見る番組。



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