2007年03月04日(日)
お雛様と着物と「中年」
修士さんのブログに一花ちゃんの写真が3枚。
「曲者」の頃に比べたら随分と顔つきがしっかりしたように思った。
私も一花ちゃんと同じく両親にとって初めての子供&初めての娘だったので、気合が入った七段飾りのお雛様と成人式用に誂えた着物が実家にある。
狭いアパート住まいだったので雛人形を飾ってくれたのは小学校低学年までだったが、今思えば凄く無理して買ってくれたんだろうなぁと思う。
当時の私はそんなこと知ったこっちゃないので、七段飾りの前で歩行器に入って得意げに仁王立ちして笑っている同じ写真が十枚ぐらい残っている。
何の変哲も無い写真を無駄に焼き増ししてしまった結果らしい。
成人式の着物は高3の時に既にあった。
これは、私が高3に進級する春休みに母の病気が発覚し、医師の診立てでは私の成人式まで生きていられるか分からなかったからだ。
医師に告げられた母は、退院した後、私の好みに合い、且つ似合いそうな着物を探しに父と一緒に色んな着物の展示場を回ったという。
そしてやっと(これは!)という着物を見つけて、私に内緒で仕立てた。
私は母の病気がそんなにまで進行していることを知らされてなかったので、2年も先のものを今からどうして焦って用意するんだろうと不思議だったが、2年後の未来があるのかどうか分からなかった母には、“後で”という感覚はもう無かったのだ。
“自分はいないかもしれない”と覚悟しながら仕立てた着物を18歳ではなく20歳を迎えた娘が着る姿を母は見ることが出来た。
それが母の生きる目標の1つでもあった。
卒業式の袴姿も見せてあげられると思ったのに、たった3ヶ月違いで間に合わなかった。
人生の節目節目の姿をもっと見て欲しかった。
話は変わり、チョップリンの最新DVD「中年」を通しで見た。
大人の事情により東京での単独は難しいらしい。がっくり。
だもんで久しぶりにチョップリンの単独ライブを見た訳だが、シモあり、おばかさんあり、シュールありで、パワーアップしていて嬉しかった。
東京初単独で見たネタもあったし。
私がチョップリンのネタで忘れられないものが一つあり、機会があればまた見たいがDVDには恐らく入れることが出来ないだろうなぁ。
西野さんが北朝鮮から飛んできたテポドンを素手で受け止めて日本を守る、というばかばかしいことこの上ないコントなので。
何でそんな設定を思いつくのだ、と初めて見た時はツボにはまり苦しかった。