プランク・ゼロ

スティーブン・バクスターのハードSF短編集「プランク・ゼロ」読了。いやー,ずっと「面白いSFが読みたい病」だったんだけど,やっと満足しました。実にSFらしいSF。これは「ジーリー・クロニクル」という,バクスターの未来史シリーズの一部となる短編集です。長編には「天の筏」「時間的無限大」などがある模様(読んでない)。
ジーリー・クロニクルは,宇宙の創世記から存在する超絶的な種族「ジーリー」をめぐる物語なんだけど,この短編集では,その未来史を短編で縦断するかたちになっているので,長編を読まなくてもだいたいの流れが把握できる。おとく。異常に進んだテクノロジーを持ちながら,銀河系内の知的生物とはコンタクトをとらない謎の種族ジーリー。かれらの目的は何か。ジーリー以外にも異星人,異星生物てんこ盛りで楽しいです。ジーリーの発明品も(宇宙に廃棄されているジーリーの技術を,いろんな種族が争って探している)スケールが大きくてイイネ。
ちなみに,短編集は二分冊で「真空ダイアグラム」に続きます。
2004年09月20日(月)

ま2の本日記 / ま2