「最近、萌え萌えうるさすぎる! そういう萌えはオフサイドだ。いかにディフェンダーの裏を狙うようなタイトな萌えがいいと私は考える。なぜなら、萌えが濃すぎると……」 ふう、つい熱く語ってしまったぜ。 最近の萌えの流れはよくない。 ただ萌えればいいのではない。いかにしてギリギリ萌えさせるかが重要なのだ。 最終ラインの押し上げから萌えを盛り上げることが必要だ。要するに底上げされた萌えがいちばんいい。それからーー。
「まったく、代表のフォアードはなんで点とれないんだ。萌え魂をもたないからではないか。メイドカフェいって萌え魂もらってこい」 「下手ディフェンダーめ! 萌えはメイドだけだと思ったら大間違いだ。例えばフィギュアというバリエーションもあるんだよ。それくらいわかってないのかよ。だから、あっさり、キーパーとの一対一がをつくられてしまうんだよ」
「あなた、萌えだかサッカーだか知らないけど、意味不明な理論を振りかざすのやめてくれない。もう聞き飽きたから」 「聞き飽きた? 萌えが理解できんのか」 私は、他の人にほとんど話すスキすら与えない彼にうんざりしていた。 (こういうヤツいるのよね。さっき萌えがオフサイドとかいってたみたいだけど、あなたこそオフサイド、いやレッドカード突きつけられてることを自覚してよ) 私の思いを知ることもなく、理論を語りつづけていた。
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