現在午前0時03分。 日が替わった。
もしも今日、母親とバトンタッチして俺が泊まるとしたら、親父の点滴で血が逆流してたまにちゃんと抗生物質が落ちてない時があるので、それも逐一確認しとかないとな。
現在午前0時39分。 今日はそろそろ寝ようと思う。
親父の身体に放射線を当てる治療をする事で、かえって親父の体にダメージが行ってしまって寿命を縮める可能性がある、とも昨日言われた。 4週間のはずが3週間になってしまったり。 どうしよう・・・ 何もしなかったら、4週間で死亡確定で。
今日は午前11時半頃に目が醒めた。
昨日先生から説明を受けた時、俺が「原因は何なんですか?」と尋ねたところ、「運が悪かったとしか言いようがないですね」と。 俺は「酒が原因なんですか?」と言い、先生は「日本人はみんなお酒飲みますからね。それが原因ではありません」と。 次に俺は「タバコが原因ですか?13年前まで吸ってたみたいなんで」と。 母親が被せて「1日に100本以上吸っていました。5箱以上」と。 先生は「凄いですね・・・。でも、肺の小細胞癌はタバコの影響ではありません」と。 そんな感じだった。 母親は「せっかくタバコ辞めたのに・・・。意味無かったな・・・」と言っていた。
入院し始めて、個室に移った当初、親父が母親に「○○(俺の名前)に良い物食べさせたり」と言う一方で、自分自身は机に向かって病院食をガツガツ食べている姿は、机に向かう小学生みたいに見えて少し笑えたけど、もうあんな姿を見る事も出来なくなってしまったな・・・ ずっと寝たきりだし・・・
親父、昨日先生が磁石で管を調節するまで、先生が「□□さん(親父の名前)!!□□さん!!」とバンバン!」と何度叫んで肩を叩いても起きなかったんだよな。 やっぱり病気のせいなんだろう。 このまま目を覚ましている期間がどんどん短くなっていくんだと思う。
漢字変換が出来なくなったので再起動。 「ヴァンパイア・ダイアリーズ」をシーズン2の最後まで観た。
現在午後13時19分。 母親から電話が着た。 「今日の予定はどうなってるん?今会社の事で私外に出ててお父さん一人ぼっちやから、早く来てほしい」との事。 俺は「今洗濯してるから。それ終わるまで待っとって」と。 そんなやり取りをした。
現在午後15時07分。 病院に到着。
母親と電話で話した。 「今日、俺泊まるし、神戸の実家帰ってええで。俺が親父見とくし、白髪染めしてきいや。向こうで寝てきてええで。俺、朝までおるし」と。 母親は「そうしよかな」と。 親父が喉が渇いたとかでお茶を飲ませてやったのだが、気管に入ったみたいで、むせて親父の呼吸がヤバくなってしまった。 速攻で看護士さんを呼んで見てもらった。 看護士さんは「大丈夫です」と言ってくれた。 でも、それ以来親父のしゃっくりが止まらなくなってしまった・・・
俺が親父にお茶を飲ませたせいで、親父がもの凄い勢いで咳き込んで体調が一時急変してしまった事を思い出し、少し笑ってしまった。 わざとやった訳じゃなくて、偶然なんだけど。 やっぱ壊れてるんだろうな、俺って。 親父の寿命も4週間前後だと言うのに。
現在午後18時42分。 親父の仕事関係の人が二人、お見舞いに来てくれた。 お寿司とお見舞金を置いて行った。 午後18時に夕食なのだが、看護士さんが親父に食べさせてくれた。 俺はさっきお茶を飲ませてむせさせてしまったので、食事は看護士さんに任せた。 普段は母親が食べさせてるけど。
現在午後19時42分。 テレビで「NARUTO」がやっている。 どうやら今回の話は、トビの正体がうちはオビトだと発覚するエピソードらしい。
親父が起きてきたので一緒に「NARUTO」を観ている。 親父は物が二重に見えてしまうので、よく見えてないと思うけど。
現在午後20時10分。 「NARUTO」が終わったので、サンテレビで「16ブロック」という映画がやっているので、英語音声で観ている。
親父が起きてきてテレビ画面を観始めたので、日本語音声に替えた。
現在午後21時19分。 毎日放送で「トイ・ストーリー2」がやっているので観始めた。
俺もいつか癌になるんだ。 他人事じゃない・・・
母親は「『しょうもない』と思われそうだから」と、白髪染めをしたいのだという事を城崎の伯母には言わないでおく、と言っていた。 でも、母親は母親で、親父が死ぬ時、親父を最後に見送る時、「出来るだけ綺麗な自分で居たい」というのがあるんだろうな、と思う。
現在午後22時53分。 「トイ・ストーリー2」が終わった。 来週は「カーズ」をやるそうだ。
現在午後23時25分。 コンビニから戻ると親父が起きていたので、またみかんを二切れ食べさせてお茶を飲ませた。 今度はむせさせずに飲ませる事が出来た。 消灯時間なのだが、俺らが今居る病室は電気を付けっ放しにしている。 良いのだろうか。
現在午後23時53分。 親父がお腹が痛いと言うので看護士さんたちを呼んだ(親父は「呼ばなくていい」と言ったが)。 看護士さん曰く「お通じが出ていないので、そのせいかもしれない。明日の朝まで待って、それも含めて先生に報告する」との事。 ついでに、俺らの部屋もとうとう消灯となった。 小さな電灯一つを残して、他の電気を全て消した。
親父がお腹が痛いと言うのも、肝臓の癌のせいなのだろうか。
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