リュカの日記

2007年03月27日(火)

今日は午前2時過ぎに目が醒めた。
2時間くらい眠ったと思う。
昨日がビデオの返却期限だったので、俺は昨日ビデオ屋に行った。
そこで「NANA」という映画を借りた。金が無いので、借りたのはその一本だけ。
この映画は、以前近所のビデオ屋で、今は潰れてしまったビデオ屋で一度レンタルした事があった。
DVDで借りたのだ。
しかし、パソコンに入れてみても再生出来ない。
多分、パソコンのプレイヤーが壊れていたのだ。
そして、結局観れないままに返却するハメになってしまった。
その映画を、昨日もう一度借りてみたのだ。
その映画を、先ほど半分くらい観ていた。
松山ケンイチが出演している。
本当に、俺の弟にそっくりだ。
瓜二つとまでは言わないが、顔立ちや骨格や髪型や雰囲気が。
松田龍平も出演していた。
この役者は、どこか俺に似てるのだ。
眉毛や目つき、肌の色、唇の色、顔のでかさ、人中や鼻唇溝がクッキリしているところ、全体的な雰囲気が。
気持ち悪い顔だと思う。
でも、今の自分は以前よりも目が縦に太くなり、脂肪で顔が脹れているので、今の自分に似てるというよりも、数年前の自分に似てるという感じか。
なら、松山ケンイチと松田龍平は兄弟に見えたりするのだろうかとか、そんな事を考えていた。
俺と弟の容姿は、共通部分が殆ど無いけど。
映画を一度打ち切って、横になる事にした。
ふと、何か、口の中がモゾモゾとした感触になる。
感触になるというより、感触を思い出す、といった感じか。
しかし、それが何の感触なのかを思い出せない。
何かを食べている感触なのか、何かを咥えている感触なのか。
俺は、たまにこの感触を思い出し、口の中がモゾモゾしてしまう事があるのだが、結局それが何の感触なのかをハッキリ自覚出来ていない。
ふと、これはペニスの感触なのか、と思い当たった。
実は、俺は幼少時に一度、弟のペニスを咥えた事がある。
といっても、別に変な欲があったとかそういった事じゃなしに。
例えば、自分自身の指を舐める事は出来る。また、少し無理をすれば足だって舐められる。
でも、ペニスに口は届かない。
幼少時の俺は、自分自身の人体で、口が届かない部位に、どうしても口を付けてみたくなったのだ。一体どんな感触だろうか、と。
そこで、弟と一緒に風呂に入った折に、弟のペニスを口に含んでみたのだ。
この口の中のモゾモゾ感は、無意識のうちにその感触を思い出しているのかもしれないな。
なんせ、俺はゲイなのだ。
やはり、「ペニスを咥えるってどんな感覚なのだろう」みたいな意識がどこかしらにあるのかもしれないな。
俺は、幼少時からずっと、人体嫌悪症みたいな面が強かった。
例えばふくらはぎ。
あのポコっとした丸みがどうしても嫌だった。
「何でこんなに丸くなっているのだろう。ダサイ、気持ち悪い」
「もっと、ストンと棒みたいに垂直だったら良いのにな」
そんな気持ちを抱いてた。
例えば肌の色。
「肌色って気持ち悪い。肌の色を青か緑にしてみたい」
「もしも色を変えるなら、全身刺青という事になるのだろうか」
よく、そんな事を考えていた。
俺は、人体の色んな部位が気持ち悪くて仕方が無かった。
人間が気持ち悪くて仕方が無かった。
自分自身も気持ち悪くて仕方が無かった。
そんな中、初めて嫌悪感を抱く事が無かったのが、俺が好みとするようなタイプの少年。
むしろ、そんな可愛い少年でさえも「人間の形をしてるのだ」という事が、たまらなく素晴らしい事に思えるようになってきて。
生まれて初めて、人体を美しいと感じた。
こんなに綺麗で小さい体だけど、同じような形をしている。同じような機能を持ってる。
それがたまらなく萌えだった。
俺はもう24だ。少ししたら25だ。
どんどん歳を取っていく。どんどん汚くなっていく。
タイプの少年は凄く凄く綺麗なのに、俺はどんどん醜くなってく。
そのギャップが嫌になる。
こんなにギャップがあるのに萌えてしまう事が申し訳ないという気持ちもあるし、自意識的にもそのギャップが厭で気持ちが沈む事が多いと思う。
その事だけで、「俺なんて死ねばいいのに・・・」とまで感じてしまう。
俺は子供の頃から容姿をもてはやされる事が多かった。
可愛いだの綺麗だのかっこいいだの。
友達の親だの、女子連中からしょっちゅう言われ。
初対面の人間からは、8割方の人間から女だと間違われ。
自分で言うのは痛すぎるから厭なのだが、
何というか、周りの人間たち、特に大人たちから、まるで「自分以上に容姿の綺麗な人間は居ない」みたいなイメージを植え付けられ続けていたような感じだった。
もちろん、他人の容姿に「綺麗だ」と強く感動を覚える事なんて一度も無くて。
父親からも「お前は性格は最低に歪んでいる。取り柄といったらスキーが出来る事。あと顔や」みたいな事を何度か言われた。
俺は、それが気持ち悪くて仕方が無かった。
母親からはしょっちゅうジャニーズ入りを薦められたり、子役になれるだの言われ続けて。
俺はそれが心底厭で、必死に断り続けてた。
一般的な感覚では考えられないかもしれないが、昔の俺は、容姿を褒められる事が何にもまして厭だった。
照れくさいを通り越し、かなりのコンプレックスを持っていた。
多分、俺が容姿を褒められる事に対して感じていた感覚というのは、女がセクハラを受けた時に感じる感覚に近いものがあったと思う。
それ以上だったかもしれない。
ずっと平均的になりたいと思い続け、いっその事不細工になりたいとまで考えていた。
でも、そんなコンプレックスも、中学に入ってタイプの少年に心打たれた事により、一気に消し飛んでしまった。
俺は後輩の姿に「こんなに綺麗な少年は存在しない・・」と強い感動を覚えた。また、少し安心感を持っている部分もあったと思う。
今まで散々可愛い可愛い言われ続けた自分なんかより、遥かに可愛い男の子が居る。そう言われ続けるべきはこの子であり、自分じゃない。
その役目はこういう子こそが引き受けるべきなのだ、と。
肩の荷が下りたような気持ちもあったと思う。
次第に、俺も二次成長が始まって、どんどん容姿が崩れてく。
この時になると、自分がその少年に釣り合えない事こそがむしろコンプレックスになっていく。
であるにも関わらず、それから数年の間も自分は他人から「かっこいい」だの「可愛い」だの言われ続けた。
もはや、俺はそういうタイプの少年以外の容姿を「良し」と感じる事は無くなっていた。自分も含めて汚い汚い。
そういう少年以外は綺麗じゃないのに、自分なんて下の下のまがい物でしかないのに、何でこんな風に評価されたりするのだろう。
タイプの少年に釣り合えるような容姿の人間になりたい、タイプの少年に近づきたい。そんな気持ちを強く持っていながらも、俺は自分の容姿を褒められる事に、そんなどうしようもない歯痒さを感じるようになっていった。
明らかに「そうでない」にも関わらず、言葉の上ではタイプの少年と同じような評価を受ける事に、強い歯痒さを感じてた。
歳を取るごとに、どんどん汚くなっていく。
もう、後は汚く醜い中年親父になるだけだ。
それがたまらなく厭になる。
子供の頃の俺は、何て馬鹿なコンプレックスを持っていたんだろう。
所詮、その当時の俺でも、どうあがいたところでタイプの少年には釣り合えないのに。
なら、今よりかは少しでもタイプの少年に近かったその頃の評価を、子供の頃もっとポジティブに受け止めておけばよかったな、と。
何か、勿体無いような気持ちになった。
口の中のモゾモゾ感から発展していき、色々な事を思い出し、果てはそんな考えにまで行き着いた。
でも、昔の自分の写真を見ても、全然そんな風に評価を受けるような容姿じゃない。
何でこの容姿であそこまで評価を受けていたのか、不思議になる。
極端に俺の写真写りが悪いのか、それともタイプの少年の存在によって美的感覚が肥えてしまって、全てが醜く見えてしまうようになったのか。
その両方かもしれないな。
何で昔の俺は、あの汚い容姿であそこまで評価されていたのか。
松田龍平も、何であんな気持ち悪い顔なのに、色んな映画で美少年役に抜擢されたりしてるのだろう。それも納得行かないし。
俺が受けてきた評価と、松田龍平が受けてきた評価には、どこか類似点があるのかもしれない。
現在午前7時40分。

映画「NANA」の主人公の中島美嘉。
眉毛全剃り、汚い肌に汚い化粧を乗せている。
アバズレDQN女といったその容貌に、比喩でなく度々吐き気が込み上げてくる。
以前見せられたメッセの子の姉貴の写真にもかぶってる。
中島美嘉が、メッセの子やE君をやった女共にかぶってかぶってしょうがなかった。
映画内容自体は面白かったけど。
そんな感覚を抱いたせいか、今日見た夢の中に、メッセの子やE君をやった女共が現れた。
夢の中では、メッセの子をやった女共とE君をやった女共は同一人物という事になっていた。実際、同一人物なのかもしれないけど。
出てきた女は3人だった。
一人一人がビデオパッケージの姿になってた。
ビデオは3本。
それぞれのビデオに、そいつら一人一人の写真がプリントされてる。
AVのパッケージを連想させる。
でも、そのパッケージこそがそいつら自身という設定だった。
俺は、その女共の化身であるパッケージにナイフを突き立てた。
ナイフはパッケージを貫通する。
2度3度ナイフでパッケージを貫いていく。
しかし、写真の中のその女は表情を変えない。
更に何度も何度も突き立てる。
パッケージが「痛い」と喋る。しかし、その表情は変わらない。
俺はナイフを刺しながら「痛くないのか?」と話しかけた。
パッケージは「痛ぇつってんだろ!!」とほざく。
でも、どうしてもその女が痛がっているようには見えない。
厭になる。
俺はナイフを突き刺して、その突き刺したままになっているナイフをギュッと捻った。
人を刺す時、中で捻るとさらに効く、というのはよく聞いていたから。
何故だか、そのパッケージの中身はアンパンになっていた。
中からアンコがあふれ出す。しかし、どう見てもその女が痛がっているようには見えないのだ。
俺は心底厭になる。
憎くて憎くてたまらないその女共に復讐したくてたまらないのに、そいつはちっとも痛がらない。
俺は、自分が憎む人間に相対する事を極端に恐れる。
そうなってしまえば復讐しなければ気が済まなくなるし、復讐したところでこの憎しみを抑える事は出来ない。
その時沸き上がってくるだろう、そのどうしようもない怒りや憎しみ。
それらを感じる事に対するストレスを思うと、どうしようもなく怖くなる。
何故なら、それはとても苦しい感情だから。
なのに、そいつは苦しまない。
その上でそいつは苦しまないのだ。
憎しみを持つ事に対するストレスが、怖くて怖くて仕方が無かった。
そんな感じの夢を見た。
今日は午後18時過ぎに目が醒めた。
今日は、事前登録の為に学校に行かなければならなかったのだが、どうやら寝坊したらしい。
その後、寝る前途中まで観ていた映画「NANA」を最後まで観た。
現在午後20時27分。


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