わし日記(たわごと)
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2003年05月02日(金) 豪華絢爛大工道具。(長文)

 東京国立博物館に、「西本願寺展」を見に行ってきた。
 例によって、仏教関係の展覧会はお年寄り山盛りである。みんな熱心だねぃ。

 しかし、会場入口に、いつもは置いてあるハズの出品目録が見あたらなかったんで、そこにいたスタッフのお姉さんに聞いたら、少し離れた机の下に入れてあったのを、持ってきてくれた。……ひょっとして、会期がもうすぐ終わりだから、数が足りなくなってきてんのか???

 松に藤図とか桜に牡丹図は、年月経つ内に金箔がはげ、色が退色して、いわゆる「渋い」状態になってたが、元はきっと色彩鮮鮮明金ぴか状態だったんだろーなー。
 でもって、開祖親鸞上人影像、展示レイアウトが豪華すぎると思うんだけど……。いや、重要人物だって事は分かってるんだが、阿弥陀様より遙かに立派ってのは、なんか間違ってる気がするー。ご本尊はどっちやねん、とかツッコミたくなってしまうじゃないか。
 歴史的には、信長と戦争してた頃の和議の書状類が面白かったかなー。何書いてあるかは、全然読めないんでわからないが。一度休戦して、その後やっぱりドッカーンになったのだね。知らんかった。

 で、目玉の本願寺本三十六人歌集。例によって、草書体でしかも達筆で書いてあるんで、内容は全く読めないんだが。なんと言っても、紙がキレイ。漉き込みやら貼り込みやら駆使して、当時の製紙技術の限界に挑戦してみました、って感じだ。
 ……この紙欲しい。誰か復刻してー。なんか、今やるとメチャメチャ高値になってしまいそうな気もするが。
 それにしても、昭和4年に、宗教大学作る資金に、いくつか切り取って掛け軸にして売っちゃったって…………なんつー、もったいない×10なコトを。うんと昔に切った、尾形切や室町切はしょうがないとしてももも。

 そんで、最後の方にあった、釿始式道具。建築関係者なら当たり前の事なのかも知らんが、そう云う儀式があるってのを始めて知った。……しかし、漆塗り金箔貼り蒔絵付きの墨壺やら定規。実用性は皆無だなー。まあ、儀式にしか使わないんだからそれで良いんだろうが。

 そして、建物出たところに作られていたテントの中で、お抹茶と和菓子をいただいて、目の他に舌の保養もして、帰ってきたのだった。


 それにしても上野公園、GWだけあって、凄い人出だったなー。



今日の天気:晴
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新瀬