ゆうじの日記

2005年01月26日(水) おいしい酸素

最近は魅力的な映画をいっぱい観ているせいか気分がいいです。映画=おいしい酸素。
淀川さんは「映画を観ることは、いい感覚を身につける勉強にもなる」と言ってたけど、それは映画を観て泣いたあととかに感受性が敏感(?)になっているあの状態のことも言うんだろうな。

『羅生門』感想。
黒澤明が世界に認められるキッカケとなった映画らしいけど、やっぱり『七人の侍』や『生きる』のインパクトにはかけるし、原作である芥川龍之介の『藪の中』のほうが優れていた気がする。自分のペースで追いたいね、こういう話は。
雨の描写はさすが黒澤さんだと思った。土砂降りの雨の中、羅生門に雨宿りをしに来た村人が先にいた二人から不思議な話を聞くというのが映画の始まり。人が一人死んだ出来事があって、それに関わった人々がどういうふうにその出来事を観たのか、なぜ全員の証言がこうも食い違うのかってお話。
階段を雨が流れていくところなんかはしゅっげー!だった。『七人の侍』の決戦シーンで雨や泥にまみれながら戦うところもそうだけど、黒澤さんは泥臭い描写がうまい。

チャップリンの映画がすごいと思ったのは、それが深いから。単純に喜劇では終わらない。
例えば『街の灯』のオープニングはある広場で行われている除幕式。紳士淑女の方々がスピーチをしたあとに「平和と繁栄の像」の幕を下ろすとそこには像の膝で眠っている放浪者(チャップリン)の姿。

例えば、これを観た14歳は「こんなところで寝ちゃってるよー」と笑うだろう。しかしその5年後にもう一度このシーンを観た彼は、平和と繁栄の像で浮浪者が眠っている姿(しかもそのあとに、像が持っている剣は放浪者のズボンを突き刺すのだ)に皮肉を感じるかもしれない。

『プラネテス』全巻を観終わりました。最終巻というだけでどこか悲しい。
やっぱり終盤に入る少し前くらいまでがおもしろかったかも。最終巻である9巻とかはちょっと話の流れが乱れていた気がします。そこを省略せんくてもっていうのがあった。
また、原作を知らなければ十分に楽しめる作品なんだけど、知っているからこそ「このセリフをここに持ってくるか!」みたいなのが気になってしまうのかも。
でも、いい作品ですよ。ほんとに。
宇宙に存在する以上、自分に関係のない人間なんて一人もいないっていう考えとかは好み。愛が大事っていう考えも好み。愛こそすべてってビートルズも歌ってるし、きっとそれは本当なんだ。
僕は単純なので影響受けやすいのです。というか、いつまでも影響を受けやすい人間でいたい。

「私、もう泣き虫愛ちゃんじゃないよ。涙は流さないよ」って言うじゃなぁ〜い。でもあんた、ポイントとったときに変な声だしてますからぁ!残念!

はい、ギター侍のネタでした。こういうネタって不快感があるだけだと思うんだけど、どうしてウケてるんだろう。不思議です。

CDプレイヤーが壊れました。そうすると音楽はPCでしか聴けません。色々借りたいCDはあるのですが、壊れたためになかなか手が出ません。
カヒミ・カリィの『トラペジスト』やフジ子・ヘミングの『エリーゼ』が気になってます。
『トラペジスト』は高校の頃に数回聴いただけだけど妙に印象に残っていて最近また聴きたくなったし『エリーゼ』は視聴して、いいなぁって。
『エリーゼ』に入ってる「エリーゼのために」や「沈める寺」に注目です。「エリーゼのために」は映画『エレファント』で印象的だったし、「沈める寺」の作曲者ドビュッシーの曲は、映画『リリィ・シュシュのすべて』で使われていた『アラベスク』が印象深い。というかドビュッシーの名はこの映画で知りました。

こういうふうに、自分は全然わからない分野(クラシック)と自分の好きな分野(映画)が繋がるのはとっても楽しいです。

『妹の恋人』という映画を友達から薦められて今度借りてみようと思っているのですが、登場人物の一人が憧れているのがバスター・キートンだそうで。
キートンはチャップリンと並ぶ喜劇王の一人だといわれていて、チャップリン関係の本を読んでいるとたいてい名前が出てきます。
僕はまだキートンが出ている映画って観たことないんだけど、ここでも思わぬ繋がりがあっておもしろいなぁって思ったのでした。
もちろん映画それ自体も楽しみ。自閉症気味の妹の前にサイレント映画に憧れる青年が現れて、その妹の心を開いていくっていうストーリーに温かいものを感じる。

ジュンパ・ラヒリ『停電の夜に』の感想をまだ書いていなかった気がするのでここで。
人の心の動きを描くのが上手いなぁって思いました。他人や自分をよく観察することができているんだろうな。
短編集なのですが表題作以外の作品もどこかにおもしろいと思える部分、こういう感じ方はわかるなぁって部分があって、オススメです。
個人的には「ビルザダさんが食事にきたころ」「本物の門番」「三度目で最後の大陸」あたりがお気に入り。「本物の門番」でなぜかムーミンの世界を連想してしまった。


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ゆうじ