| 2004年12月07日(火) |
もんじゃ焼きの見た目 |
『ベルリン・天使の詩』を観た。 『シティ・オブ・エンジェル』がこれのリメイクだと聞いていたのでもっと恋愛を重視して描いている映画かと思っていたんだけど、それよりももっと深い映画だった。もちろん恋愛も重要なんだけど。 ってかこれをリメイクして『シティ・オブ・エンジェル』みたいな映画ができちゃったのは失敗と言うしかないと思う。
天使ダミエルの話。天使はほとんどの人間には見えない(例外もあり?)し、寒さや暑さを感じることもないし、世界はモノクロで見えるし、コーヒーの美味しさも感じることはできない。それゆえにダミエルは人間にあこがれている。 彼が「(人間が)トランプをしていて、無言でうなずきあう」のにあこがれると話すシーンで、友達のことを思い出した。この間地元の友達たちともんじゃ焼きを食べていて、遠くの席でおばさま方が「もんじゃ焼きは見た目が(印象よくない)ねぇー」なんて話しているのが聞こえた。 同じことを考えていた僕が「うん」とうなずくと友達の一人が僕が何に対してうなずいたのかを理解して、しっかりと反応してくれた。 たったそれだけのことだけど嬉しかったし、この映画を観たあとではそういう些細な人間の行動が愛おしくさえ思える。 天使の目から見た世界はモノクロで描かれている。そしてダミエルが人間になると一気にカラーへ。そのとき、ダミエルが喜ぶと同時に自分もとても嬉しくなった。世界がこんなに鮮やかだとは!思わず自分の周りも見渡してみた。 詩的な映像と言葉で作られている映画だった。上にも書いたように、恋愛がメインではなく色々な人間や天使の物語。それを詩で感じる映画。天使が耳をかたむける人々の内なる声。言葉というものでこんなにも深い世界が描けるとは。以下は印象的だった言葉(詩)。
1、子どもは子どもだったころ、木をめがけてやり投げをした。ささったやりは今も揺れている。
2、空のとは別の太陽があるんだよ。
3、「だれか捜してる?」 「だれかを捜したい気分なの」
作中でよく語られる詩が素敵だったので引用。
子どもが子どもだったころ
いつも不思議だった
どうして僕は僕で
君ではないの?
どうして僕はここにいて
どうしてそっちにはいないの?
時の始まりはいつ?
宇宙の果てはどこ?
お日さまの下で生きるって
ほんとはただの夢じゃないの?
見たり聴いたり嗅いだりすることは
この世界の前にある世界の
ただの影じゃないの?
悪があるってほんとう?
悪い人ってほんとうにいるの?
僕が僕になる前
僕はなんだったの?
そしていつか僕が
僕でなくなったら
僕はなにになるの?
生きているのが嬉しくなる映画。寒い日のコーヒーがさらに美味しく感じられるようになる映画。監督はヴィム・ヴェンダースという人なんだけど、ほかの作品も気になる。
学校は午前中で終わったので、帰りに神保町に寄った。優しそうなおばあさんのお店で妹尾河童さんの『河童の手の内 幕の内』を、キチンとした対応のおじさんが好印象だったお店で玉村豊男さんの『ロンドン 旅の雑学ノート』を買った。それぞれ100円。妹尾河童さんの本の中で出雲大社に行った章があったんだけど、今井書店(地元で一番有名?な本屋)の名前なんかがでていたし、妹尾さんも「山陰はいい」なんて書いてくれてて嬉しかった。
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