ぼんのう
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| 2002年08月16日(金) |
いい本、静かな場所、痛い財布 |
昼食がてらに本屋に立ち寄ったら、大変面白い本を見つけ購入した。
「ソウルファイター」(木村彩日香著、光人社刊)
韓国に滞在しているプロの日本人女流漫画家の、滞在している人でしか判りえない情報満載の本であるが、はっきり言ってこれはなかなか良い本である。
巷には旅行記とか外国滞在記などがたくさんあるが、そのどれもこれもがカッコツケでワザとらしく、即席詩人のような言葉で締めくくられている。
「もしあなたが、ふとホームシックにかかってしまった場合、 そこの饅頭を一口頬張るといい・・・日本が韓国に残したのは 侵略の爪痕だけではなく、忘れ去られた日本人の原風景が 韓国人の手によって作られたその饅頭にこめられているのに 気がつき、勇気付けてくれるかもしれないのだから・・・」
ぺー!ぺっぺっぺー!! たかだかプンオパン(韓国風鯛焼)に背筋も凍てつく文章を書きやがって! 我輩が欲しいのはなあ
1) 安くてたくさんで美味い所 2) 怪しいモノが買える所 3) ヲタクな電波が感じられる所
それだけでいいんだよ!ぐのおおおおお・・・。
かわいい漫画で韓国生活を紹介し、なおかつディープでベクトル的にヲ度が高いこの本、正直言って買いである。特に現地で生活している人にしかわからない言葉の微妙な使い方とか、非常にタメになる。一番笑ったのはコピー(コーヒー)、カピ(コピー)、コピ(鼻血)・・・。
良い本を買うと、心も弾む。 昼食を早くに済まして、いつもの喫茶店「庭」に行こうとするが、夏休みで閉まっていた。 しょうがない・・・このスグ近くに、以前から開拓しようと思っていた謎の喫茶店があったので、そこに入るとするか・・・
クラシック音楽喫茶店
まあ、要するに今は亡きクラシック音楽をズーっと聴きながら、コーヒーを飲むというヤツなんだが・・・。 中に入ると、非常に古い大型のスピーカーがドーンとなり、ベートーベンのピアノ協奏曲が大音響で流れていた。よく聴くと、微妙な雑音が入っていたが、ここはCDではなくレコード!・・・まあ、時間が止まっているよ・・・。
アイスコーヒーを頼み、本を読む。あるところで、吹き出しそうになるのをグッと抑える・・・ここでは、会話も何もが許されていない雰囲気がある。咳払い一つも許されない厳粛な雰囲気…でも静かだ・・・。 我輩は本を置き、しばらく音楽に耳を傾ける。
・・・ なんかいい ・・・ こういう感じでのんびりするのも、久しぶりだ。 ・・・ いい音楽 ・・・ 寒すぎない程よい空調 ・・・ そこそこ美味いコーヒー ・・・ いいね。
なんか気に入ったよ、この喫茶店。 常連になっている喫茶店もいいが、あっちは騒々しく、落ち着くことも許されない。こっちは物音立てることは許されないが、無限の落ち着きを与えてくれる。 いいねえ・・・。 このような喫茶店、経営的にやっていけるんだろうか? ふと心配になる。
そろそろ会社に戻らなきゃなあ。 うーん、ここの常連になっちゃおう。 さて、アイスコーヒーの値段は・・・
850円
・・・前言撤回。 経営的に心配する前に、我輩自身の財布が心配だよ・・・。
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