スカパーでやっていた乳癌についての番組を見る。いつもお正月に旅行するメンバーの一人が乳癌の手術を受けてから何年も経つ人で、私のまわりにいるのはその人くらいなんですが、たまに話してくれる病気だった時のことは、私が感じていた分には克服した人としてのそれだったので、なんて自分はいままで軽々しくその人の話を聞いていたんだろうかと思う。手術を受けてから転移や再発に対する不安を抱えて生きる人や、手術後に抗癌剤を使った治療に苦しむ人やその家族。
20代の前半で乳癌の手術を受けて右胸を摘出した女の子が再建手術をするまでを追ったリポートの中で、再建手術の前に手術でどんな胸にしたいかと聞かれ「前と同じ身体になりたい」と答えていて、何よりもその言葉が1番悲しくて涙が出た。前向きでも後ろ向きでもない本当の気持ちなんだろうと思うとただただ悲しかった。前のような自分を取り戻したいと願うのはどんな病気になった人でも同じだと思うんですが、乳房再建手術は方法にもよるものの、保険適用外で豊胸手術と同じ扱いになってその女の子は再建手術のために100万円貯めたという。誰が決めるとそういう決まりになってしまうのか。病気もそれ以外のどんな不幸な出来事も、どれほど辛く悲しいことなのかは同じ思いをするまで本当には分かってあげられないと思う。それでもなるべくなら自分なりにそれを察して、想像して、思いやることは誰にでもできる。

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