tdd diary

2008年10月16日(木) long way down

ツタヤの2週目。今度はウェイン・ワンの「赤い部屋の恋人」。ストーリーの原案は4人の共同。まず監督のウェイン・ワン、それからミランダ・ジュライ、ポール・オースター、とその嫁で作家でもあるシリ・ハストヴェット。とはいえ公開時には色々あったようで、脚本はエレン・ベンジャミン・ウォンて名前になっていますが、これはウェイン・ワンとポール・オースターとシリ・ハストヴェットの共同脚本のペン・ネームでこの名前だそうなんですが、オースター夫婦側が、原案には初期の段階で関わっていたが脚本執筆はしていないという発表をしたのでした。これまでに「スモーク」や「ブルー・イン・ザ・フェイス」でオースターとウェイン・ワンは組んでいたんですが、そりゃ脚本書いてもいないのにクレジットに入れられたら誰だって怒るでしょうよ。そういうあれでは原案に名前を連ねているミランダ・ジュライがこのストーリーとは違うかたちで自分の監督作品の「君とボクの虹色の世界」の中の一つの要素としてこの作品の感じを表現していたような。

そんなこんなでなんとなく観る気にならない感じになっていたんですが、エロいシーンが原因でR指定とかでしたけども、オースターの名前は影響力が大きかったのか、日本ではたしかシネマライズがレイトショー公開していたのをぼんやり覚えています。主演はマギー・ギレンホールの夫のピーター・サースガード。IT成金の男とバンドの稼ぎじゃ食べられないのでストリッパーをしている女の話。一方が恋愛感情を少しずつつのらせていき、もう一方は嫌いじゃないけど好きじゃない(「リンダリンダリンダ」で松山ケンイチにいきなり愛してると告白された時のぺ・ドゥナの台詞)という場合に、人とのコミュニケーションが得意でない主人公によるミランダ・ジュライとウェイン・ワンのそれぞれのアプローチには天と地ほどの違いが。この「赤い部屋の恋人」のそれは本人に悪気がなさそうなことも含めて最初の申し出からすでにすごく暴力的な感じに。


夜になってからスカパーで観たキム・ギドクの「悪い男」。ここまで最悪に極端じゃないけど、この「赤い部屋の恋人」と「悪い男」に出てくる男は近いものが。やってることは酷すぎるものの思いが半端じゃない分「悪い男」の方がまだ救われてる。何もかも現実的じゃなく、何が幸せかということもよく分からない。好きになってしまったら、仕方ないことなのか。


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hatori [mail]