| 2006年03月17日(金) |
i think i've got a heartache |
仕事後、渋谷クラブクアトロ。彼らの佇まいとか音楽の陽気でいてちょっとさみしい感じとか、ボーカルの声の感じもキャレキシコに似た感じがするなあと思ったりしてて、キャレキシコからメキシコ風味を抜いた、まさに文字通りカリフォルニアはサクラメントからやって来た、CAKEのライヴでございます。去年のフジロックで土砂降りの雨にうたれながら移動しながらチラっと観たCAKEが、なんと8年ぶりの来日だったそうで。ファンには待望の単独来日という超大盛り上がりのクアトロでした。
楽しく盛り上がり、切ないフレーズにジーンとし、なんとも言えないメロディに酔う、まるでCAKEの音楽そのままみたいなオーディエンスがまた素晴らしいライヴでもありました。メンバーが登場しただけで「ギャー!」、あのやたらと歌の上手い髭の兄貴がギターを抱えただけで「オッシャー!」、ミラーボールが回ろうものなら「ウヒョー!」ともうみんな両手放しでCAKEが好き!大好き!っていう空気で会場があったかいものに包まれているのでした。私は新譜の「握手」のやつがそれはもう気に入っていて、たびたび聴いてたんですけど、「男女」や「ブタ」や「王冠」からも好きな曲を色々。最初の方で「sheep go to heaven」をやった時の「sheep go to heaven,goats go to hell」の掛け合いから「no phone」では男女に分けて歌わせてみたりでひたすら楽しい。これだけオーディエンスをいい気分にさせる幸せな空気を発していながら、バンドのメンバーはそんなにヘラヘラしていないのもいい。「excuse me, i think i've got a heartache」っていうこれまたとても切ない曲をやる時に、この曲はカバーみたいで、作った人の話を。悲惨な離婚をしたんだけど、そこから美しい曲をいくつも作ったっていうような話をしてて、「ところで悲惨な離婚をしたことある人ー?」ってジョンが言ったらしれーっとしてたお客さんでしたが「じゃあ悲惨な失恋したことある人ー?」つったら何人もが弱々しく手を上げる。ここらへんもCAKEのファンの素敵なところ。そんな愛すべき子らを見やり、頷きながら「分かる、分かる」といった顔をするジョンであった。

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