もう一つ私のsmells like teenエピソードとしてニルヴァーナが来日した翌年のこと、93年に初来日したイギリスのsuedeっていうバンドがいました。suedeの1枚目は今聴いても独特な作品と思います。アルバム2枚目まではバーナード・バトラーという素晴らしいギタリストがバンドにはおりまして。もう、なんだか訳分からないけど(この分からなさがteen spirit)いかがわしい!っていうような妖艶なイメージのバンドでしたよ、当時はね。このsuedeが来日する。てえへんだ、てえへんだってなことでしたが、93年です。15歳。一応受験生だったりもした私はもちろんライヴが観に行けず、来日の様子を伝えるラジオを聴いたものでした。私がもうちょっと大人だったら、せめて高校生だったら絶対にライヴを観に行ったものをー!という10代特有の苛立ちというよりはただの恨み節を書き綴って、そのラジオ番組に送ったのですが、そうしましたところその番組からプレゼントが送られてきまして。suedeグッズでした。テレホンカード、来日公演のプログラム、あとなんか色々。当時のソニーの力の入れようが伝わって来るものでした。中でも衝撃だったのがTシャツ。フロントに「suede」、バックに「we are a boy we are a girl」と紫地に肌色の文字がプリントされたXLサイズのTシャツでした。中3の女子にこれをどうしろと?と思いましたが、XLのサイズでは着られませんでしたし、デザインがいかがわしくて着る以前の問題でした。しばらくパジャマとして着ていましたが、それも記念にちゃんとまだ持っています。ちなみに「we are a boy we are a girl」というのはアルバム1枚目の『moving』って曲のフレーズなんですけど、このフレーズをバカにしたブラーのデイモンが「girls & boys」って曲を作りましたね。女、取り合ってたからね。大人になってからsuedeのライヴは観ましたが、私はやっぱりバーナードが脱退する前のsuedeのライヴが観たかったなあと思ったりもしました。そんな私の夢は去年叶ったんです。suedeのブレットとバーナードが再びtearsっていうバンドを組んで、去年のサマーソニックに出演したのを観ました。いかがわしさゼロというか、健康的っていうかハツラツとしてて。やっぱりこの時の初来日が観てみたかったなあとか思ったりしました。

左、妖艶なsuede。右、not 妖艶なtears。ちなみに左の写真のカラー版がプレゼントで送られて来たテレホンカードに使われていたんですけども、左側のブレットに注目。これ服着てないんですね。ボディペイントしてるんです。ここらへんが15歳には妖艶かついかがわしいポイント。
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