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今日こそ、この間場所を間違えた展覧会に行くぞ、と錦糸町でバスを待つ。この夏から都立現代美術館前に停まるバスが出ることになったらしい。チケットにはその案内が出ているが、錦糸町駅構内で見た広告には、最寄停留所から徒歩5分とか10分かかる同じ錦糸町から出る他のバス路線の案内のままである。 ところがこのバスがこないのよ(泣)時刻表を見ると、30分おきぐらいにしかでないので、ぼーっとバス停の柱によりかかって待つ。そういえば錦糸町って、すみだトりフォニ−ホ−ルができてから行くようになったけど、以前はどこにあるのか場所も知らなかったなぁ、なんて感慨に耽ってみる。 昔大規模なストの時にテレビを見ていたら、街頭インタビューに答えて「これからケイシチョウに行くんです」といっているサラリーマンがいて、へぇ!ケイシチョウだって!と驚いていたら父が「キンシチョウだよ」と教えてくれて、それから駅名として頭にインプットされたのだが、場所がどの辺とか近くに何がある、といったイメージは全然わかなかった。銀行に勤めていたとき、キンシチョウに汚いけど旨くて安い店がある、という話を聞いて、なんとなくゴールデン街にあるような飲み屋を勝手に想像していた。 さて、バスにのってYOKOO展である。前半はイラストレータとしての作品、途中さまざまな手法とモティーフを経過して、後半は画家としての作品。あるとき画家になる、と決心してイラストレータから画家になったのだ。私の尊敬する工ディ三柴があるとき、ピアニストになる、と決心してキーボード奏者からピアニストになったのと同じような感じだろうか。商業ベースと芸術の間には深淵な川が横たわっているのだろうか。なんてことを考えながら大変興味深く鑑賞した。 それにしてもこの人の作品って普段いろんなところで目にしてるんだなぁ、と改めて思う。作品中に三島由紀夫、四谷シモン、澁澤龍彦の名前やモティーフが現れ、そうか、こういう人なのか、と分かった気になる。帰りのバスの時間に合わせて建物を出る。2時間弱。予想では1時間ちょっと見終わるだろうと思っていたのだが、作品が多かったのか、私にしては念入りに見たのか。バス停に向かう途中潮の香り。そういえば木場周辺なんだ。ずいぶん(路線図的に)右の下の方にいるんだなぁ、なんで私はこんなところにいるんだろう、やっぱり回転寿司的?と思う。
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