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1999年01月30日(土) 友あり(1)

先日、我が家でお客様をした。
conversation exchangeのパートナーであるポーラさんとその彼を前々から夕食に招待したいと思っていたのが、やっと予定が合って実現したのだ。 あいにく引越しの船便を出す前日になってしまったが、ここでの滞在日数も残り少なくなってきたので、この機を逃したくない。それに元来ずぼらな私はお客様でもしないと部屋が片付かないのだ。ポーラさんの彼は和食が好きだというし、せっかくのチャンスなのでいろいろ食べてもらいたいと思った。献立を作り、買い物をし、セッティングを考える。
献立を考え始めたらもっと人数を増やしたくなった。いろいろ作るなら多いほうが楽しい。

そこでもう一人のconversation exchangeのパートナーであるクリス(♂)さんを呼ぶことにした。彼は大学に勤める化学者で、秋頃から週に一度ランチタイムに大学会館で会って話をしている。この出会いはまた乙である。私はちょっと体感温度が下がるとすぐにくしゃみが出るくせがあるのだが、ある日大学会館のラウンジでくしゃみをした私に、たまたま隣のソファに座っていた男性が「Bless you!」と声をかけてくれた。それがクリス(♂)さんだったのである。
クリス(♂)さんは辞書を片手に新聞を読んでいるこの東洋人が日本から来たと知ると、去年休暇で日本に遊びにいったこと、コミュニティカレッジで日本語を習っていることなどを話した。私はその頃もう一人ぐらいconversation exchangeのパートナーがいてもいいと思っていたので、早速その話を切り出すと、クリス(♂)さんも二つ返事で同意しすぐに話が決まった。
ほとんどナンパである。
実はクリス(♂)さんにはクリスマスの翌日に昼食に招待してもらっていたのだ。いずれ我が家にも、と思っていたのでちょうどいい。

イギリス人が多くなったので、もう一人日本人を増やそう。そう思って一年の予定で語学留学をしている知合いの女性に声をかけた。彼女は私が夏に通っていた語学学校で知合った人で、私たちが秋に10日ほど家を空けた時に留守番をお願いしたこともある。それ以来すっかり御無沙汰しているが、和食も恋しいだろうし、その時のお礼も兼ねて食事に呼ぼう。我が家のダイニングテーブルは6人用なのだ。楽勝である。
英国滞在の日本人と、日本に興味を持っている英国人の集まりである。ちょっとしたAnglo-Japanese Societyではないか、と一人勝手ににんまりした。これでポーラさんやクリス(♂)さんが彼女を介して日本人とのつながりを保ってくれれば嬉しい。

いよいよ明日がお食事会という日は訪問研究員のコーヒーモーニングだった。そこで5年間新潟市で英語を教えていたという女性クリス(♀)さんを紹介された。私が石川からきたというと、金沢にも行ったことがあるという。ケンブリッジでの住所は我が家のすぐ近く、徒歩2〜3分の距離である。話をしているうちにむずむずと我が家に招待したくなった。人数的に苦しい気もするがどうしよう。それにしても明日のお食事会の趣旨にまさにぴったりの人ではないか…。うーむ。
わずかな逡巡の結果、招待することにした。一緒に話をしていた同じく日本人研究員の奥様もお呼びすることにした。最近ずっと遊び仲間にしていただいていて、海外滞在経験もあって何かと頼りにしている方である。いくつかお料理を持って来てくださるという。心強い。
クリス(♀)さんは「明日はちょっとしたお茶を飲むのかしら、それとも…」と聞く。食事を出そうと思っていると答えると、即座に「私は何が持っていけるかしら」という。「では、ワインを少し」といいつつ、こういう時にイギリス人はスマートだなぁと思う。

さて、我が家にしては6人のお客様というのは初めての経験である。お料理は加勢があるので心配はないが、心配なのは食器の類である。グラスが足りないのはわかりきっているのだが、お皿はどうだろう。普段は二人分しか出していないのでいったいどうなることやら、少し心配になってきた。

友あり(2)へ続く


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