雨降り。
お岩ちゃん路上デビューは明日に持ち越し。
うらまんといてな。

職場の人から、焼き菓子をもらった。
そのお店のロゴマークが、なかなかに挑戦的だった。
キース・ヘリング風のポップな作画線で
一糸まとわぬ女性の座り姿が、抽象的に描かれている。


そのマークを興味深げにのぞきこんでいた隣席の同僚さんが、
無邪気に言った。

「へぇ、すごいねぇ。裸体。」

直球！

……ら、らたい……って。
はだか、って言うより、
数段官能的な表現にきこえるんですが……

しかも。
その同僚さんは
とってもとっても可愛らしいお嬢さんで、
毛のふわふわしたミニチュアダックスフントにどことなく似てる、小柄でキュートな女の子で、
職場のみんなの癒し星で、
その口から、裸体。などといわれてしまいまして、
……なんでしょうね、このえもいわれぬ背徳感は。

勝手に多少慌てふためく私をみて
つられた彼女は慌てて言った。

「えっ？違った？じゃぁ、女体？」


ぶはっ(鼻血)

だーめー！
ミニチュアダックスさんが
そんな剛速球なことばの選択、しちゃだーめーー!!


ポップな画線でオブラートに包んだ
その絵の本質めがけて、
するりと手をのばせちゃう彼女の本能的言語センスには
ほれぼれしちゃうんだが。

マインド・ザ・ギャップ!!

笑いをこらえて呟きつつ、
ロンドンの地下鉄を乗りあるいてるよな毎日です。


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