えびたま

2020年04月09日(木) メガネの奥の眼は爬虫類に似ている

通勤時、今は椎名誠の昔の私小説を読んでいる。
文庫の発行年をみたら1990年だった。
わたしが中学生の頃だ。
描写が時々ぎくりとするものがある。
犬の甘える鳴き声を
「女が泣き叫ぶような恥ずかしいくらいにカン高い声」と
例えるくだりとか
「眼鏡の奥になんとなく魚を連想させる丸っぽい目」とか。

「女が…」というのは
やっぱ時代を感じさせる。
当時読んでいたら、気にも留めなかったんだろか。
いやしかし、高校生の頃クラスの男子が
「女が腐ったようなやつ」と言ってるのを聞いて
かなり不快に思った覚えがある。
今はそいう表現は椎名さんもしないんだろな。
文体自体は、古さを感じなくて、
最初のうちは、昔のことを思い出して書いているんだろかと
思いながら読んでいたけど。

「眼鏡の奥の…」は、丁度昨日か一昨日思ってたことだ。
わたしもそなんだけど、ど近眼のメガネをかけていると
眼がすごく小さく見える。
今の職場にはメガネをかけている人が多く、
その人たちがみんなメガネを外してしまったら、きっと
全く顔の印象が変わってしまうんだろなと
ぼんやり考えていた。


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