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2003年12月15日(月)
第253話「L・Ms / PHASE.37 『BELOVED #30』」

長きに渡ってここに書き記してきた『FAKE、恋愛叙事詩』シリーズ(笑)




今まで書いて来たシリーズの中で一番長かった『BELOVED』が、今日最終回を迎えます。




思い起こせば、このシリーズを書き始めたのは今年の4月。




間がだいぶ開いたことはありましたが、およそ8ヶ月近く書いてるよ(笑)




「これだけ書くことがあったんだな」と、感慨深くなるものがあります。




結構カットしたエピソードがいっぱいあります。




GOが活躍する話とかね…(爆)




もしまた書く機会があれば、書きたいと思いますが、しばらくは書かないと思います。




理由は様々ですが、今は書きたくないこともたくさんあるのです。




まぁ、色々言いましたが、早速お楽しみください。












前回の『Laugh・Makers』→PHASE.36 『BELOVED#29』




Laugh・Makers/PHASE.37 『BELOVED #30(Last Episode)』


<fallin’ #2 「こんなに苦しいなんて あの時はまだ知らずにいた…。」>





2002年7月20日。




それは、ただの小さな口喧嘩が原因だった。




しかし、その小さな口喧嘩が二人の関係に決定的な終わりを告げる物となった。




俺達に取っての小さな亀裂が、小さな口喧嘩で、




救いようの無いほどの大きな喪失を生み出した…。




俺の浅はかな行動による結果なのか、すれ違いが生み出したことの結果なのか、




それは俺にはわからない。




けど、確実に今まで作り上げてきた二人の関係は終わってしまった。




たった一本の電話の、たった一言だけで…。




「もう、電話とかしてくれんでもいいわ!もう、うんざり!!」




「わかったわ!じゃあな!」




この会話が二人の最後の会話だった。




何故あの時、俺はもっと冷静でいられなかったのか?




何故あの時、俺はもっと気の利いた言葉を選べなかったのだろうか?






失ってから、初めて大事な者に気付くなんて、まるで何処かの安いテレビドラマのような後悔。




ただ、貴女が横に居てくれるだけで俺は幸せだったのに…。




ただ、貴女の笑顔が側にあるだけで俺の心は満たされたのに…。






カナとの最後の電話を終えた俺は、何もする気になれず、部屋の真ん中でボーッとしていた。




正直、別れたと言う実感は無かった。




明日になれば、また電話をして、笑って話しているのかも知れない。




なんて考えていた。




そんなこと、あるはずも無いのに…。




カナとの最後の電話は、ちょうど夏休みが始まった日の夜。




この長い夏休みに、二人で色々な思い出を作るはずだったのに…。




二人で企画していた、東京ディズニーランドへの旅行も消えてしまった。




「もし、あの喧嘩がなければ、あの夏はどんな日々になっていたのだろうか?」




なんて、くだらない想像が浮かんでは消えていった…。






最後の電話から、二日が経ち、三日が経ち、ようやく「別れた」と言う実感が湧いて来た。




いくら待っても、カナからの電話は無い。




かと言って、俺から電話をする気も無かった。




ただの強がりで、自分の気持ちを押し殺していた…。






一週間が経って、一人になったことを再確認した俺は、何も無いただの抜け殻になった。




「失った者は、とても大きかった。」




と、否が応にも実感せざるを得なかった。




一人の夜が、ただただ更けて行った…。






そして、一ヶ月が経った。




俺は寂しさを紛らわせるため、遊び呆けていた。




ただ、一人でいることが辛かったから。




ただ、一人でいることが苦しかったから。




ただ、一人になることが怖かったから…。









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『BELOVED』




―END―







TURN TO THE NEXT―――――→PHASE.38『Rewind #1』














『fallin’』


lylics:Kenn Kato


music&arrangement:KAZUHIRO HARA


song by 『EXILE』




胸に眠る静かな吐息



甘い髪の匂いも



すりよるような いとしいしぐさも



なにもかもがこのぼくのもの そんな風に思えた


でもどこかで 自分を責め続けた




たとえ誰かを裏切り 深く傷つけるとしても


We were fallin’


どうにもできずに…




What good is love


恋はいつも幸せと思ってた


こんなに苦しいなんて あの時はまだ知らずにいた




誰といてもいえやしなかった きみとぼくのすべてを


ほんとはそう みんなにいいたかった




それはするものじゃなくて 気づいたら落ちているもの


We were fallin’


いまはわかるけど




What good is love


ずっとずっと、


忘れたい…忘れない…


すべてを捨てたきみに ぼくはただなにもいえずにいた




手にするために 何か失う


勇気がいるということ


そんな痛みを受け止めてたら いまでもそばにいたのに


We were fallin’


けどぼくらは…





What good is love


It’s true




What good is love


きっと、きっと戻れやしないけど


ぼくの中のきみなら いつまでも消えやしないから




What good is love


恋はいつも幸せと思ってた


こんなに苦しいなんて あの時はまだ知らずにいた













BELOVEDを今まで書いてきて、一番イメージにピッタリな歌だと思ったので、




歌詞を載せてみました。




良い歌なので、一度聴いてみてください…。