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++ チカミチノニキ ++


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   ゲゲゲの武良さん @2005年03月21日(月)


武良茂展、別名、水木しげる展に行ってきますた。
やっぱ天才だなぁ、御大。

展示品は水木先生の漫画による自分史がずっらー並んでて、
全部くまなく読むのに集中力全開ですた。
この集中力の使い方は正しい使い方だと思いますた。

まぁそれにしても絵が緻密さ。
原画もわさわさ見れて、もうたまらんばい!!でしたよ。
めっちゃ間近で原画を見れた。しあわせだ。

先生は直線をフリーハンドで描いてたですよ。
マジすげぇ。
同人やってるともらちのお手伝いをしたことがあるんですが、
直線を定規で描くと、ヘンな風に固くなって、
まったく味のない絵になってしまいがちなんですが、
水木先生はフリーハンドだった。味、めっちゃ濃かった。
線の終わりにフリーハンドの勢いがあった。
それでもちゃんとまっすぐなんだよなぁ。
ほんっとすげぇ。
人間って、色んな形を認識出来るようになればなるほど、
直線というものを描けなくなっていく生き物らしいですが、
水木先生はぶらぼうだ。
それに、今だったらスクリーントーンで処理するところを、
全部、ことごとく全部、手描きでやってた。
その情熱に脱帽!!
描きたい世界を、きちんと描くぞ!!という熱みたいなものを感じた。
結果、その熱にあてられ、吸い取られた。


で、色んな感想。

水木先生がまだ少年の頃、東京から結核の療養でやってきた
千草さんという女の子と仲良くなるのですが、
その彼女が命運尽きて亡くなって、
うちひしがれた水木少年は、のんのんばあに
「死んだ人の魂は全部鬼が持っていくっていうのに、
 どうしてこんなに心に残ってるんだ??」
と尋ねます。
すると、のんのんばあが
「全部向こうには行かん。
 人の魂は、生きている人の心の中にも残るんだ。
 それはとても重いじゃろ? 
 これからお前が生きてる間に、
 もっともっと重いものが積もっていくんだ。
 重いものがいっぱい積もるから、人間は成長できるんだ」
と言いました。
泣きそうになりました。

ラバウルを体験して、片腕を切断し、
物資がなくてその後の処置も出来ず、
切り口が腐りそうになった時も、
土地の人に食べ物を分けて貰いながら、
生と死の境目を漂っていた水木先生。
ある日、その傷口から「赤ん坊の匂い」がしたそうだ。
自分の内側から、自分を助けようとする力を感じたそうだ。
声を大にして言いまわりたいんだが、
こういうチカラを感じれるって、かなりかなりかなりすごい。
鳥肌立った。

戦地に赴いて、
仲間や敵が自分の目の前でバンバン死んでいく光景を目の当たりにしたら、
「人の一生なんてあっけないもの」と思うだろう。
気が狂う人もいるだろう。
自分の無力感をまざまざと思い知りもするだろう。
水木先生自身も生死の境をさまよって、
片腕を失うという嬉しくないお土産まで持ち帰って、
その後の人生に絶望したりしてもおかしくないはずなのに、
あんなに無邪気なまんまでいられるっていうのは、
もう才能というしかない。
前に何かの番組にご出演されていた時も
「片腕がなくなっても、まだまだ生きていけると思って
 嬉しかったですね。片腕がないことなんか全然辛くもなんともない」
とおっしゃっておられた。

展示室の最後で水木先生のDVDを見たんだけども、
ほんっと無邪気なじいさんだった。
しきりに
「好きなことをやれ」
と言っていた。
隣でいっしょに見ていたともらちが
「でも、好きなことを見つけられないんだよ」
と言った。
好きなことがカンタンに見つかるということこそが、
そもそもすごいことなんだろうなと思った。
これのためならメシ抜いてもいい!と思えるほどの何かに出会えることは、
それこそ「人生の伴侶」に出会うくらいの奇跡なのかもしれない。
でも「好きなことだけをやっていればいい」ってわけでもないし、
それがメシのタネになるには、やっぱりハンパねぇ熱意と覚悟と努力と、
ある意味で狂気めいたものをもっていなければならんよね。
水木先生の中の「好きなこと」に対するもろもろの熱意が
ハンパねぇものだったから、神様も微笑んでくれたんだと思う。
なんか、あの人には微笑みたくなるもんなぁ。
とっても好きなじいさんだ。

戦地をくぐり抜けて来て、
人生のあっけなさを骨の隋まで知り尽くしている水木さんだからこそ、
「好きなこと」に対してひたむきになれたんだろうなぁ。
やっぱ重みが違うんだよなぁ。
そんな経験してきた人とは、どうしたって水あけられちまうよなぁ。
でも。負けねぇぞ。オレも好きなことやるぜ、水木先生!

で。
好きなことが具体的に見つからないよぉぅ、どうしたらいいんだよぉぅ、
って時は、別に何だっていいんだと思う。
今の時代、好きなことや明確な目標がなくったって
なんかどうにかなれちゃう時代だしさ。
でも、その中で「ここだけは自分以外の誰も入れない世界だ」っていうのを
持てればいいんだと思う。
自分以外のなんぴとも入れない世界、これこそすなわち、
自分の好きな世界なんだと思うから。
その世界を構築していく過程そのものが
そのまんま「好きなこと」に直結してるんだと思うんだよなぁ。
誰かに対して具体的に「これが好き」と示すことが出来なくても、
自分さえわかっていればいいんだから。
好きなことがないと嘆く人にだって、絶対に好きなことはあるんだから。
たとえ好きだと思うことが見つからないよぉぅと思う時でも、
不思議なことにイヤだよぉぅと思うことにはいっぱい出会う。
それを自分の周りから出来うる限り排除していくうちに、
気づけば周りは好きなことだらけになってる。
(ただしそれには多少の努力を要するけど)
そして、その世界がだんだん好きな世界になっていくはず。
だから、嘆くなかれ。戸惑うなかれ。
好きなものが見つからない時は、イヤだと思うものを
さんざっぱら見つめればいい。
そうすると、自然と好きなことに体が向かっている。はずだ。
と、思うよ〜。

自分が楽しいと思える世界を創るのは、
自分自身にしか出来ないことなんだから、
思うままに材料を選んで、思うままの世界を構築していけばいい。
「そんなカンタンに言うけど、出来そうで出来ないんだよね。
 世間はそんなに甘くはないよ」
という人には、きっと一生できない。
できないって思ってる人には一生できない。
出来ない理由にばかり注力して、言い訳ばっかり考えて、
そこから抜け出そうという気持ちがない。
本気じゃないんだね。
ヲレ自身がそうやって生きてるさ。いかんね。
なんで本気になれないかっていうと、たぶん、
その人にとって、そこが1番居心地のいい場所だからなんだよね。
その場所が1番好きなんだよね。
だから、そこにい続けることが出来るってことは、
そこは好きな場所なんだと思う。
でも、それを認めてしまうと、かなりラクになれることは確か。
その場所さんにだってもちろん意識ってものがあるから、
「こいつめ、この場所が好きだと認めていやがらねぇな。
 こんちくしょうめ」
ってことになるから、なかなかその人を解放してくれない。
でも「あぁ、あたし、実はここが好き」と思うと
「おお、そうかそうか、ようやく認めやがったか。
 よし、行ってよし! 解放!」
って、知らぬ間に背中を押してくれることだってある。
場所から場所は繋がってるから、
今いる場所を味方につけて、そこの場のチカラを借りて、
次の場所に旅立つってことも充分アリな話だ。
ん〜。とにかく。
誰にだって好きなことはあるんだよ。必ず。


と、水木先生の発言からこんなにも脱線してしまいますた。はは。


また水木先生話に戻します。

戦地から引き上げた水木先生が、
何一つ損なわれていなかった故郷の風景を見た時、
ただただひたすらに「生きて帰ってきたんだなぁ」という幸せを
実感したという。
あたしにはそういう気持ちが、おそらく永遠にわからない。
命カラガラどこかから逃げ出す経験など、
このまんま行くとたぶん一生ないんだろうし。
(北の将軍が暴れたらわからんけどな)
でも、水木先生みたいな人が、
そういった貴重な体験を何らかのカタチで提示してくれることで、
こちらの中の何かが大きく揺さぶられる。
人の話の中には、自分に必要なヒントみたいなものが
山ほど詰まってんだなぁ。おもしろいなぁ。
あたしは強欲ババアだから、
それらを一つとして取りこぼすことなく、
全部全部全部自分のものにしたい。
つーかするよ。してくよ。するったらするっ!!わーっっっ!!
それがあたしの好きなことの一つだったりもするんだなぁ。

水木先生、ありがとう。
長生きしてください。ほんとに。


**********


で、一緒に行ったともらちと、ふぁみれすでずーっとしゃべった後、
家に戻ってビデオを観たりしますた。

ともらちが
「これさ、ずっと渡しそびれてたんだけど、誕生日プレゼント!」
と言って、ある団体のCDとDVDのセットを、そっとくださいますた。

ぶったまげた。あんぐりした。

「た、た、た、たんじょおびぃ〜? ヲレ今何歳〜?」

みたいな。みたいな。みたいな。

しかも、その団体のCDに入ってた曲は、
彼女とカラオケに行った時、彼女の歌でしか聴いたことがなくて、
この人らが歌うのを初めて聴くのが何曲もあった。
しかも、その団体ったらあまりにもあまりにも特徴的で、
その団体の名前をここに書いてしまうと、
ある筋には彼女の素性さえバレてしまいかねないくらいの
超メジャー団体だったりするものだから、
あたしの中でも、この団体=彼女という公式がある。
このCDを見るたびに今日のことを思い出すであろう。

さらにその団体の持つ不思議な存在感にもたまげた。
っていうか、そのCDのジャケットを見た瞬間に、
「うわ〜っ、これって、○○○○○のとそっくり〜!!」と思った。
そこでもたまげた。
なんか、色んなたまげたがいっぱいで
しばらく笑いが止まりませんですた。

いやはや。
たんじょびプレゼントっていうのは、
いつ貰ってもうれすぃもんですな。
忘れずにいてくれてありがとさんの気持ちでおりまいける。
いやマジでマジで。ありがとはむにだ。


**********


実は明日もお休みなあたくし。
ふふふ。
何しよっかな〜。
えへへ。
こういう降って湧いたような休日っていいなぁ。

ま、何をするにしても、楽しむとします。
晴れるといいな〜。



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