『ルノアール高田馬場一号店』,喧嘩

 何とか安く行ける方法はないかと考え、次回11月2日の関西突破塾は飛行機で行くことにする。全然安くないけど、諸般の事情による最善策と思われる。

『ルノアール』で宮崎学さんに「バンコクは行かないのか?」と聞かれる。
11月の半ばにバンコクで宮崎さんの新刊『マリコ Take Off!』の出版記念パーティーがあるのだ。
「ううう。お金がとても続きません」

本日は『アウトロー・ジャパン』の仕事で宮崎さんとHさんと3人で会う。
宮崎さんは先に帰られ、Hさんと高田馬場駅に向かいながら話す。
「桜井さんは辛淑玉さんみたいになりたいの?」
「いや、別に」
「ジャーナリストになりたいんじゃないの?」
「うーん、そうではないような気がする」
「ジャーナリスト志望なのかと思った」
(なんかこの前もそんなこと言ってたな)
「この間、宮崎さんにジャーナリズム講座本の編集後記見てもらったの」
「何だって?」
「良く書けてるって。他の人にも見せたけど、みーんな良く書けてるって言う」
「よかったね」
「キツネ目組の人にH君を『連れて来い』って言われた」
「何で?」
「『シメテヤル』って」
「行くわけないじゃん。それで怒ってたのか」
「当り前じゃん」
「編集に対する考え方の違いだからね」
「そういう問題じゃないよ」
「そうじゃん」
「ところでH君て、会社で働いたことあるの?」
「何で?」
「質問に答えてよ、あるの?ないの?」
「なんでなんで?何でそんなこと聞くの?」
「なさそうだなあ、と思ったから。」
「なんで?」
「あなたの言動を見てそう思ったの。で、あるの?ないの?」
「何でそんなこと答えなくちゃいけないんだ」
「別にいけなくないよ。」
「多分間違ってるよ、その予想は」
「何それ、多分て。イエスかノーかじゃない」
「そんな質問に答えたくない。」
「あなたねえ!私はあなたの質問にいつもちゃんと答えているのに、何故私の質問に答えないのよ!」
「質問の仕方が悪いからだ」
「あ、そう!じゃあもう私もあなたの質問には一切答えない!」
と、高田馬場駅前で別れる。

ホームで電車を待っていたらHさんが現れる。ホームにいる人が注目する中大声でやりあう。
「電話でその話は置いとくってことになっただろう!」
「おいとけない!」
「じゃあ、この仕事は出来ないよ」
「出来なきゃやめなさいよ。私はやるから。あなたがやめて!」
「電話でこの仕事は協力してやろうって言ったじゃないか」
「やってるじゃん!」
「電話でこの話は置いとくってことになったのに、君がこの話を始めたんじゃないか!ぷんぷん怒ってさ」

電車が来て、H君がどんどん車輌の奥に行くので追いかける。車中の注目も集めてやりあう。
「目の前の仕事のことでいっぱいなんだ、もうこの話はやめてくれ」
「やめない」
「メーリングリストに書いてくれ」
「いや、面と向かってやる」
「俺はやらない」
「ふん、それでこの仕事はどうするの?私はやるよ」
「好きにすれば」
「します。そしてあなたが答えないならあなたの質問にも絶対答えない」
「好きにすれば」
「はい、さようなら」
と言って目白で車輌を移る。ああムカツク!向こうもだろうけど。

別に私は会社で働いたことがない人はダメだとかそういうことを言っているのではない。
宮崎さんも給料をもらう立場にいたことはない。
私は会社に10年以上いたが上司に嫌われてずーっと昇格できなかった落ちこぼれ社員だ。
ただHさんとのやり取りをつうじて彼の物言いからそう予想して、
また「きっとそうだよ」と言う人も多かったので確認したかっただけのこと。

私は「この話(編集後記の件)は置いておく」と言ったつもりはない。
電話では「私のことを『非協力的』と言ったのを取り消しなさい。
その上で協力してやりましょうって言えないの?」
と言ったら彼が「取り消します、協力してやりましょう」と言うから
「よし」とマリア並の慈悲で許して、協力してやっている。
「怒らずやる」などとは言っていない。
「喜怒哀楽激しく感情的になる」のは私の今年の抱負だ!(お持ちの方は年賀状参照)
2002年10月30日(水)

抱茎亭日乗 / エムサク

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