| ひびのこづえさんのメール,絶交 |
大好きな衣装デザイナーのひびのこづえさんと、私のカリスマ美容師ベゴニアさんの コラボレーションを夢見て、3月の初めに、つてをたどってひびのさんに ベゴニアさんのCD-Rを送った。
ひびのさんからメールが届く。
> 私は、いたって人見知りで、なにか具体的な目的以外に初対面の方に会って > 話をするのがとても苦手です。せっかくのご提案ですが、ご辞退させて下さい。
> 縁とは不思議な物で相性が合えばどこかで出会えると信じています。
とても丁寧な内容で、作品のみならず人柄に感激。 単なる素人の思いつきの提案にも誠実に対応してくれて、さすがだ。 ますます好きになった。 ベゴニアさんの存在と作品を知ってもらえただけでも良かった。 いつか二人が出会う日が楽しみ。
ついにロンドン時代の友人Mから決裂のメール。
> 私はぜんぜん面白くない。 > もううんざり。 > 細かい議論をする時間もwaste of time。 > 真理ちゃんは自分の主張が正しいという場所から一歩も動かないという覚悟が > あるということがわかった。 > コミュニケーションはインタラクティブじゃないと成り立たないと私は考えているので、 > もうムリだと思う。 > > 根底にある一番大きな疑問は、以下。 > > 人がイヤだと言っていることを、それが自分の主義であるからといって > やり続けるの? > 相手の意思は尊重しないわけ? > > 世の中にはそういう人もたくさんいる。 > でも真理ちゃんはそうではないんだと思っていた。 > みどりさんのためを思って、というスタンスではまったくないね。 > みどりさんに嫌がらせをしている状態だから。 > > やり続けたいなら、お好きにどうぞ。 > 私はその考えとは相容れないので、これ以上何を話してもムダ。 > もうメールは要りません。
あああ、切られてしまった。不思議とそれほど悲しくない。 こちらも「お好きにどうぞ」だ。
檸檬屋新宿では、世界的ギタリストであるソンコマージュさんの演奏会7日目。 「これは初めてやる曲です」と言ってスペイン語の歌詞を説明してくれる。
自分は変わらないのに、人は変わってしまうのだ ギターよ教えてくれ
Mとのことを思い出して心に染みる。 演奏後、歌詞の全文を教えて下さいとソンコマージュさんに頼む。 「今日友達といろいろあって」 「感じるものがあったの?そう、じゃあ明日歌詞を持ってくるよ」 一瞬うるっと来た。やっぱり悲しいのかな。
Mに返信。
「大変不快な思いをさせてしまってごめんなさい。 面白くなければやめましょう。 しかし一方的なのはどっちかな、という疑問はあります。 捨て台詞にも言い返すのが主義なので、これで最後のメールにします。
私は相手の意思は尊重する。Mの意見も尊重する。そう何度も言っている。
『自分がやりたいことを人にやめてくれと言われたからすぐやめる』では 『主張』とは言えない。私は『自分が正しい』とは一言も言っていない。 そして『やりたい』『やめろ』『やめます』があっという間に成立することが インタラクティブとは到底思えない。 『やめないならもういい』と切るなら、やはりコミュニケーションは不完全に終わる。
私は『緑さんのためを思って言っている』なんて 説教じみた傲慢な自己防衛のための言葉は使いたくない。 しかし『嫌がらせ』という言葉に反論するために使います。
緑さんが望むことだけやるのが緑さんのためだとは思わない。 『人とのつながり』を創作のテーマとしている緑さんにとって こうした葛藤や対立が時間の無駄になるとも思わない。 Mが緑さんに対して抱いている気持ちをより深く知ることもできる。 緑さんのためを思い、Mのためを思い、やっていることです。
でも一番は自分が面白いからやっている。 私は本音で緑さんとぶつかってみたいんです。Mとも。
今までありがとう。楽しかったよ! 88年、ロンドンでの出会いの台詞「日本人とは話さない方がいいよ」は 非常にMらしかったね。 緑さんをめぐって決裂するってのも私たちらしいかも。 このMの去り方も非常にMらしいと思う。 私は悲しくないし(ちょっと嘘)、感謝してる(本当)。
さようなら、お互い好きなことをしよう!
ところで、チタン包丁は、どうする?」
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2002年05月03日(金)
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