| 2001年06月06日(水) |
目の前の箱と明日の声 |
今日は酷く蒸し暑かった。 帰って来て、当たり前の様に冷蔵庫からビールを取り出し 身体に流し込む。 予想に反して存在を確認してしまってから、 何もやる事がないのに断ち切れず、とりあえず読みかけの本を読む。 集中してはいるつもりだったが、孤独に確立された箱を目の前にすると、 視線は手の中の本と、目の前の箱を行き来する。
ビールを一本飲み終えると、いつもは起こらない急激な空腹を感じて テーブルの上に買ってあった焼き鳥を何本かと、ビールをもう一本 持って来る。 その間一度トイレに行き、煙草は何本も吸った。 「いったい何を」と思いを馳せても、それを例え声に出しても もちろん届きはせず、無言でこちらを見据えたまま動かない。 意識が少し朦朧として来た時、やっと静かに、それは何の前触れも無く 消え去った。
今日とても声を聴きたい衝動に駆られたけれど、 何故だか明日にしようと思った。 先は少し予想出来るけど、それでも、明日は声が聴きたい。
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