おぼしきこと言はぬは腹ふくるるわざ
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2005年01月04日(火) 「ハウルの動く城」鑑賞

 今年にはいって早くも三本目。
 
 あの暴力的といってもいい幸せ詰め込みまくったハッピーエンドには辟易するひともいるだろうが、あれはアチャラカというか、新宿コマ劇場の松平健の公演のラストがマツケンサンバで〆られるようなもの。全観客にハッピーな気持ちで帰っていただくためのサーヴィスとみればよかろう。

 さらに意味があるのかないのかわからない背景の戦争描写。あれにはメッセージ性もへったくれもなく宮崎の趣味そのものとおもえばよろしかろう。戦艦出撃させたり沈めてみたりまさに子供の戦争ごっこ。ラストで魔女の親玉が「この馬鹿げた戦争も終わりにしましょう」なんて無茶なことを言うがつまりはあの戦争の作中意義もその程度。十分玩具で遊んだ子供が玩具を玩具箱にしまうようなもの。メカと少女は宮崎アニメの華。出来ればメカ少女が飛び回るアニメもやってみたいに違いない。

 で、もう一つの華・美少女であるが何しろ今回の娘さんは90歳。だけどほとんど違和感なし。むしろ婆ちゃんになってからのほうが生き生きと走り回っている。アレはつまりあの娘さんがもともと精神年齢婆ちゃんということではないか。後半になると少女に戻ったり婆ちゃんになったり境界線が曖昧になってきて、油断していると90老婆に萌えそうになって危険この上ない。

 んで結局やはりというかなんというか面白かったわけでして入場料はきっちり取り戻せた気分。


べっきぃ