おぼしきこと言はぬは腹ふくるるわざ
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2004年09月12日(日) 弓削達『地中海世界』読了

 「デカレン」を撮るVTRの作動音にて起床。流石にやや二日酔い気味なので
朝食代わりに薄めにしたインスタントの蜆汁を三杯。しかし面白いっすねデカレン。戦隊シリーズ25年のいいとこどり・ベストエピソードばっか集めて作ってるみたいで。その反動で来年は酷いできになるのが予想されるが俺は別に戦隊マニアではないのでそんなことは知ったことではない。

 その後1時間ばかり寝なおすと宅配便に起こされる。ブツは『世界史としての関東大震災』なる研究書。大学の先輩が執筆したのを贈呈してくれたわけです。来週中に読んで礼状ださなならん。

 で、上述書読了。
 まずは、これまで漠然と捉えていた「ローマ帝国による地中海世界の支配」の概念を「ローマという一支配共同体によるおびただしい他の諸共同体に対する個別的支配」であり「諸共同体の一部階層をローマの支配共同体に参加させること(ローマ市民権の授与)」により維持していると、端的に表現。
 さらにローマ人の宗教観を一種の「国家神道」観として捉えているのは新知識。ローマにおける神々への信仰儀式は国家の繁栄を願うものであり、儀式参加を通じて諸民族出身の共同体参加者(ローマ市民)の共同体(ローマ)への帰属意識を確認する作業とする。
 「国家神道」という表現はされていないが、ローマ市建国記念祭を皇紀2600年に比するあたり著者の意図とずれてはいまい。
 そのため、キリスト教は初期の迫害・白眼視の中でローマ当局に対して「国家鎮護」の効能を行かねばならなかった、という点は注目に値する。なんとなく国教化につれてキリスト教の国家への癒着が始まったと思っていたがそれ以前からローマという聖俗一致の国家(というか俗による聖の利用を前提とした国家)の中で発生した宗教は当初から国家神道の性質を持たねばならない、ということか。

追記.今『戦国無双』のCM見たんだけどなんだあの蹴鞠の技は。今川氏真か。ついでに真面目に一番強い大名は一刀流の創始者の伊東一刀斎か、塚原木伝免許皆伝の足利義輝だと思うがどうか。


べっきぃ