日々楽しく生きている。

2004年07月18日(日) あの子にメッセージ。

今日の仕事を終え、同じく早番勤務を終えた妻を迎えに行き、一緒に晩飯の材料を買いに行った。


店内を妻と息子と練り歩いていると、息子が段々飽きてきた様子。






妻 『どっかブラブラしてきなよ。たんくんと2人で。』


俺 『うん?あぁ、そうだな。じゃあ隣の電気屋に行ってくるわ。』






息子と手を繋いで、隣の電気屋まで歩く。


息子は抱っこをせがむでもなく、俺と手を繋いでる事を楽しんで歩いているようだった。






俺 『たんくん、疲れない?』


尊 『だいじょぶでし。』


俺 『ふふ、そう。疲れたら言えよ。』


尊 『あいっ。』






2人で手を繋いでテクテクと歩く。


端から見たら、きっと微笑ましい光景に見えるんだろうなぁ、と内心思ったり。








そして電気屋に入る。


この電気屋は2階が売り場になっており、そこに行くまでエスカレーターがある。






『たんくん、エスカレーターだぞ。タイミングを合わせろよ。』


『あいっ!』







本当に大丈夫なのかい?(笑) と思いつつ、俺は顔を上げた。
































『・・・・・・・・・・あ・・・・・・・・・。』





























俺は小さく声を上げた。


顔を見上げた先に、俺の視線の先にあった顔。


どことなく似ている。


あれから4年経ったが、俺はその顔を忘れてなかった。




















間違いなく、その人だった。


4年前と変わってなかった。


昔のままだった。


若干、髪が伸びているが、間違いなくその人だった。













ただ、4年前と大きく違う事は


その人の隣には俺ではない男がいて


俺の隣には、俺の遺伝子が組み込まれた息子がいた事か。






















2回ほどフッと見るが、向こうも俺をフッと見ていた。


目が合った。
































・・・・・・・・・・・・・・・・俺は知らないフリをした。


息子のエスカレーターのタイミング合わせに熱中している、フリをした。


話しかける、なんて事はしなかった。


俺はそこまで神経が図太い人間じゃない。











恋人と別れたら、その後も友人関係を続けていくっていう人と


縁をスッパリ切ってしまう、という人がいると思う。


俺は間違いなく後者。


友人関係なんて築けない。


まして最低な別れを切り出した俺に


その人に『これからも友達でいようね』だなんて虫のいい話。


出来るわけがない。




























『好きな人が出来たから別れよう。別れてくれ。』




























4年前に放った言葉が、その人と目が合った瞬間、痛烈に俺にのしかかった。






『くっ・・・。』





声にならない、小さな叫び。










































『とと、出来たよ。たんくん上手に出来たよ。』


『え?・・・・・・・・・ああ凄いね、たんくん。』


気付くと、息子は上手にエスカレーターに乗っていた。


昔付き合っていた女性は、既に俺の視界にはいなかった。











































展示販売されている何台ものテレビの前に、設置されているベンチ。


俺は息子と腰掛けた。


『たんくん、座ろうか。』


『あい。』


しばらく2人でテレビを見ていた。


テレビには北朝鮮に拉致されていた一家が、ジャカルタから日本に降り立った映像が流れていた。






















『たんくん、さっきの女の人ね。ととがカカと付き合う前に付き合ってた人なんだ。』


『へえ、しょなの?』


『うん。』


『しゅごいな〜。とと。』










俺が言ってる事は、まだ息子には理解出来ないだろう。


この返事は何とか俺に合わせようとする、精一杯の返事なのだろう。


何で息子に喋っているのか自分でも理解出来なかった。


この何とも言えない気持ちを吐き出したかったのかも知れない。


『・・・・・・親のエゴだな。ごめんね、たんくん。』


俺は息子に笑いかけ、再び手を繋いで歩き出した。

































4年前に別れたあの日から、俺とあの子は別の道を歩み出した。


ターニングポイント。


俺は結婚し、息子も生まれた。名を尊と名付けた。


エボ�犬�らTMEに乗り換え、自分の満足いく仕上がりにした。


この4年の間に色んな事があった。


きっと彼女にも色んな事があっただろう。























今、俺は幸せだ。


満ちたりている。これ以上ないくらいに満ち足りている。


俺は息子と手を繋いで歩きながら、小声で呟いた。






















































『幸せになるといいね(^^)』



























































俺よりも幸せになって下さい(^^)


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相坂 [MAIL] [HOMEPAGE]

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