無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2004年08月03日(火) 5周年! ……タイトル考えなくていいのはラクだ(^o^)。

 今日で日記を書き始めてまる5周年。
 実は「5年続いたら1回そこで打ち切って止めようかな」とか考えていた(3年だったかもしれない)。モノゴトには始まりがあれば終わりもあるので、そのあたりですっぱりと終わるのがキレイでいいかなとか、ナルシスっていたのである。
 でも実際には中断があったりとか、ホームページ立ち上げることになって、コンテンツあちこちほったらかしたりとか、今ここでやめるのも中途半端、みたいな感じになってしまったので、全然キレイじゃないのであった。そのあたりがかえって私らしいとも言えるんだが。今は「10年ですっぱりやめようかな」という気分に切り替わっているが、これもどうなるか分らない。10年経ってもまだ続けているかもしれないし、明日いきなりやめてしまうかもしれない。
 この五年の間、ネット上でいろんな人と知りあったが、せっかく楽しい日記を書かれていたり、豊富なコンテンツを持ったサイトを開いたりしていた人でも、何か事情があったのだろう、急にふっつりと更新がなくなり、サイトを閉じてしまった、という方も結構いらっしゃる。理由は憶測の域を出ないのだが、単純に忙しくて書くヒマがなくなったとか、ネット依存に陥って家族の反対にあったとか、向上心のあまり自分の書く文章の拙さに嫌気がさしたとか、誰も自分の書いてる文章を面白がってないのじゃないかと疑心暗鬼に囚われたとか、批判に晒されてメゲたとか、いろいろあるのだろう。
 逆に言えば、私がこうして続けていられるというのは、始終ヒマだし、家族の反対もモノともしてないし、向上心なんてカケラもないし、実は自分の文章に多大な自信を持っているし、批判はするやつの方がバカだと思っているのかもしれない。なんか究極のイヤなやつという感じである(念のため言っとくが、私ゃそうそうヒマでもないし、自分の文章には自信なんて持ってないし、批判するやつがバカだとも思ってないよ。向上心がないのは当たってるが)。
 これも何度か書いてることであるが、私はこの日記を「誰かに読んでもらいたい」とか「自分の意見を世に知らしめたい」と思って書いているわけではない。もしそんなつまらん自己顕示欲で始めたものであるなら、読者のあまりの少なさに絶望して、とうの昔にヘコんで書くのをやめているだろう(実際、お客さんは一日に五十人ほどしか来なくて、しかも半数が「通りがかりさん」なのである)。
 ……私がこう言うと、猿な脳ミソしか持ってない連中はすぐに「でも誰かに読んでもらいたいんじゃないなら、書いたりしないでしょう」と突っ込んでくるのだが、別に日記を書く書かないに関わらず、そんなこたあ、コトバを持ってる人間ならアタリマエの欲求として誰のココロの中に存在しているものなんであって、そういった人間の基本的な表現欲と、「読んでもらうことで人に認めてもらいたい、誉めてもらいたい、崇められたい」とする低劣な上昇志向とは全く別種のモノである。水と油と言ってもいいその両者の区別もつかず、いかにも伝家の宝刀を抜いたかのごとくそれを批判の手段として成り立つと思って主張するヤカラが、やたらいるということは、つまりはそれを主張する人たちが取りも直さず、「自分は他人を嘲笑い蔑むことで生きているのだ」と主張しているのと同じことだ。この手のセリフを吐いた途端に、「この人はホンモノの下司なのだな」と相手に知れてしまうので、ちょっとでもアタマの働く人間は(あるいは「対話」の意味を知っている人間は)絶対にこんな言葉遣いはしないのだけれども、いいトシしたオトナでも、こういうことを平気で口にする場合があるから、なんかもう、情けなくなってしまうのである。
 言うまでもないことだが、これはただの日記である。ウェブ上で公開されてはいるが、プロの書いた面白い読み物なんかじゃ毛頭ないし、読んでタメになるようなことも一切書かれていない。好きな本を読んだり、映画を見たりして、日常のなんちゃない出来事をテキトーに綴ったりしただけの、陳腐な駄弁りに過ぎない。だから続いているのである。
 日記がなかなか書けないなー、なんて悩んでいる全国の諸兄諸姉、リッパなこと書いて誉めてもらいたいとか、余計な邪念を抱いてはおられませんかね?(^o^)
 

 朝、っつーか真夜中だけど、しげがいきなり鴉丸嬢を連れてやって来る。舞台の打ち合わせで、「ジョイフル」で話をしていたのだが、ヤンキーが大挙して入って来たので、避難してきたのである。……ったって、うち、座れるスペースなんてないのだが。もう山積にされた本はいつ何時雪崩れを起こすか分らないし。
 鴉丸嬢、「けいちん、この夏でこれを全部片付けるんだって〜?」と笑って言ってたが、そのセリフの後に「毎年そんなこと言ってなーい?」というセリフが続きそうな気がする(^_^;)。
 今度の芝居、衣装替えもデハケも、これまでの芝居の軽く3倍はあるので、しげも鴉丸嬢も、悲鳴を上げている。イラストを描いても描いても終わらない感が迫ってくるのだろう、鴉丸嬢、「ああ、もうこれ描きたくない!」とわめくことしきり。私は明日仕事があるので、さっさと寝室に引っ込む。無慈悲なようだが、私の立場はあくまで演出“補”なんで。

 ひと寝入り、と言っても睡眠は3時間ほど。昨日帰宅して何時間か寝てしまったので、夜、寝つかれなかったのである。それでも少しは寝ておかないと中年男にゃもうカラダが持つもんじゃない。目覚ましは一応携帯で「アニメ店長」が流れるはずだが、起きられる自信はなかったので、「朝になったら起こして」と頼んでおいた。案の定、6時半になっても関智一の「いらっしゃいませ〜! 『アニメイト』にようこそ〜!」の絶叫にも気づかず、イビキをかいていた(らしい)。
 鴉丸嬢の「けいちーん、もう何回もアニメ店長が呼んでるよ〜」の声で、ようやく目が覚める。声質だけは優しげだが、やっぱりその後に「いい加減うるせえんだよ、さっさと起きろ馬鹿」というセリフが続いているような気がする(^_^;)。

 顔を洗うのもそこそこに、しげの車で鴉丸嬢を送りがてら、私も職場まで送ってもらったのだが、二人の姿をたまたま見ていた職場の若い子が、あとで「奥さんと娘さんですか?」と聞いて来た。以前、よしひと嬢としげと歩いていた時もそんな風に勘違いされたことがあったが、いったいどっちをムスメだと思ったのだろう(~_~;)。


 今日で歯医者も四日目。今日も担当は男先生だったが、相変わらず、「今、こういう状態です」とか、「あと何日ですよ」とか、一切の説明はない。ガリガリっと削って、ツメモノをして終わりである。最終的には折れた歯に上からかぶせものをすることになるのだろうが、せめてそれがいつごろになるかくらいは教えてもらいたいものなのだが。
 治療を終えてホークスタウンに向かう。9時台の映画を見るためだが、到着したのは7時。間があったので、映画のチケットだけを買って食事をしたあと、ゲーセンを回る。
 しげが「映画のチケットがあると、ボーリングが1ゲーム無料になるよ」と言うので、久しぶりに(5年ぶりくらいか)ボーリングをしてみる。結果はしげも私も100に届かず。いやもう、ボールが重くて重くて。そのあと、二人でゲーセンで太鼓を叩く。始めてやってみたが、リズム感は私よりしげの方が圧倒的にあるのであった。やっぱり私は音楽は演奏するより聞くだけのタイプなのである。

 ユナイテッド・シネマで映画『箪笥』。福岡でこの映画を上映しているのはここだけなので、仕方なく百道くんだりまで来たのだが、公開後2週間くらい経ってるし平日でもあるためか、客は少なめ。けれど、これは近ごろ珍しいくらいの怪奇ミステリーの傑作。物語は実は単純なのだが、その単純さが実はトリックになっているのである。何がうまいって、この映画、純粋にミステリーなんだけれどもミステリーだと気付かせない点にあるのね。だから別にミステリオタクでなくても充分「ホラー」として楽しめるのである。
 ……けどやっぱりしげは怖がって怖がって、やたら私の指を握りつぶそうとするのである。……今度ホラーみる時はタクアン持って来てそれでも握っててほしいもんだ。


 読んだ本、マンガ、星新一原作、鬼頭莫宏ほか作画『コミック★星新一 空への門』。
 魔夜峰央『妖怪学園ザビエル』(秋田文庫版)。
 吉崎観音『ケロロランド』夏号。


 『ザ・リング2』撮影中の中田秀夫監督が、『エンティティー/霊体』をリメイクすることになったとか。あれ? 桐野夏生の『OUT』は? と一瞬、そちらの監督は降ろされたのかと早合点してしまったが、『エンティティー』の脚本は既に用意されており、『OUT』の前にさっさと撮ってしまうらしい。
 ハリウッド・メジャーでここまで引っ張りだこになった日本人監督というのもちょっといない。「ホラー」というジャンルゆえ、という点もあるのかもしれないけれど、中田監督のあの「ぞわわ」っと来る演出が、あちらの観客も魅了したってことだろう。スプラッタもショッカーも嫌いじゃないが、それ以上に『女優霊』『リング』の恐怖の「見せ方」は革新的で「これぞホラーの決定版」と膝を叩いたものだった。「背後で誰かが覗いている」恐怖というのは、心霊写真などではお馴染みだったが、それを映画にまで持ちこんだのは中田監督の功績だろう(ほかにもたくさん誉めたいとこはあるけど省略)。
 もちろん、その恐怖の根底に「性」が存在していることも忘れてはならない。精神分析的解釈はあまりしたくないが、『女優霊』の名も知れぬ女も、『リング』の貞子も、男性による性の被害者としての暗喩を持たされていた。その意味で霊によるレイプ事件を扱った『エンティティー』は、題材としてはまさに中田監督の独擅場と言えよう。予算は1500万ドル(約16億6000万円)。存分に使って頂きたいものである。

2003年08月03日(日) 見つかりませんでした/『アニメ&漫画コラボBOOK 茄子 アンダルシアの夏』
2002年08月03日(土) 手帳求めて花いちもんめ/DVD『刑事コロンボ 別れのワイン』/『忍者飛翔 桜の章』(和田慎二)
2001年08月03日(金) 1周年!/TVスペシャル『ルパン三世・アルカトラズコネクション』ほか
2000年08月03日(木) 巻頭言&近頃の若いやつぁよぉ……/『ジェームズ・ボンドへの招待』(ジェームズ・チャップマン)ほか



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