無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2003年02月03日(月) 世界は非常識でいっぱい/『ホスピタル』1・2巻(唐沢なをき)/『軽井沢シンドロームSPROUT』2巻(たがみよしひさ)ほか

 私は見てなかったのだが、昨日の『ハリケンジャー』で、池田秀一がこんなセリフを言ったそうな。
 「見せてもらおう……性能とやらを!」
 「当たらなければどうという事はない!」
 職場の若いオタクが狂喜して教えてくれたんだが、どうリアクション取れと言うのかな(^_^;)。
 脚本家か演出家のお遊びなんだろうけれど、そういうのってもう腐るほど見て来てるから、今更「へ〜え」くらいしか反応のしようがないのよ。セルフパロデディなら、『ザ・シンプソンズ』でデイビッド・ドゥカブニーとジリアン・アンダーソンが1話まるまる使って、あのキャラを演じてたのが極め付けって感じだったな。
 ああ、あと、『鉄腕GINREI』で、山口勝平が大作少年の声のままで「これでも26で、コドモもいるんです」って言ってたのには笑ったな。セルフパロディとはちょっと違うけど。


 相変わらず、ウチの職場では面白いことが次々と起こる。
 仕事に関することだから面白がっちゃいられないのだが、例のノイローゼ気味の同僚と出入りの業者がトラブってしまったのだ。
 契約に関することでどうも何かの齟齬があったらしい。
 なんとか話し合ってその場は収まったのだが、そのあとその同僚、ヒトリゴトで何やらブツブツブツブツ呟き続けているのである。
 何言ってんだろう、と思って見ていたら、すれ違いざまに、ここでは書けないような悪態をボソッと吐きだした。
 すみません、私、今、本気でこの職場で仕事するのが怖いです( > < ;)//。こっちにまでトバッチリは来ないとは思うけど。


 仕事の合間に一冊、本を読み切る。
 21世紀研究会『常識の世界地図』(文春新書・819円)。
 世界各国の文化比較をカタログ的にまとめたもの。
 まあ、ウソは書いてないんだろうけれど、どこまでがホントかちょっと首を捻りたくはなるね。ユダヤでは牛肉と牛乳は同じ冷蔵庫に仕舞っちゃいけないんだって。理由は親子関係にあるものを同時に料理に使っちゃいけないからっていうことなんだけれど、食って同じウンコになるのはいいのか? いや、信仰を冒涜するつもりはなくてただの疑問なんだけどさ。日本の親子丼なんて、ユダヤ人が見たら卒倒しちゃうんじゃないかなあ。
 概ねこの本、日本人の習慣・常識がいかに世界で通用しないかってことを書き連ねてるんだけれど、Vサインはギリシアでは「くたばれ」の意味になるとか、正座をすると韓国では「罪人の座り方だ」と嫌われるとか、ストライプのネクタイはイギリスでは由緒正しい伝統を持つものなので無関係な人間が付けちゃいけないとか、そんなん全部気にしてたら、キリがないわ、とネを上げそうになるが、外国人と付き合う、ということはもともとそういうリスクを覚悟しなければならないことなのである。……無理して外国に行きたくもないな。
 それはそうと、冒頭で「日本人にとっては何気ないしぐさの一つなのだが、外国人にひどく嫌がられるものに『指差し』がある」とあったが、これ、日本でも地域差がないか。
 福岡では少なくとも人を簡単に指差ししたりしない。会議の席上などでも、呼名はするが指差しは滅多にしない。そこにその人物がいるのにわざわざ指差しするとは自分が支配的立場に立とうとしているように見られて嫌われるのである。
 かと言って九州全般が指差しをしない、というわけでもない。10年くらい前、北九州演劇祭で、些細なことから劇作家の山崎哲と口論したことがあったが、あいつ、思いっきり私を「指差し」どころか「指振り回し」して罵倒しやがったけど、アレは宮崎出身であった。宮崎人にはあんなふうに激昂して人を指差すタイプが多いのであろう。北九州と南九州は文化圏が全く違うので、いっしょくたに「九州男児」なんて括られたくはない。山崎はあのあとテレビで「オウム真理教擁護」の発言して視聴者から総スカンを食らい、ホサれちゃったんで、いい気味だと思ったもんだった。
 長崎出身の内田春菊は『ストレッサーズ』の中で「指差し確認するし……」と不快感を露にしてるコマを描いていた。指差しを嫌う人間は日本人にも結構多いんじゃないか。
 東京人については、そのあたりをあまり気にしない人が多いように思う。横山隆一の『フクちゃん』じゃ、フクちゃんほか、みんな指差しをしまくってたし(根拠として挙げる例が偏ってないか)。


 しげがまた寝こけて迎えに来ない。
 バスと地下鉄を乗り継いで天神を周って取り寄せたDVDや本を買って帰るのも毎月の恒例。
 晩飯は「CoCo一番屋」で懐かし味のポークカレー。どこがどう「懐かし」なんだかよく分らないが小麦粉が多いってことなのかな。


 DVD『サイボーグ009 第2章』1巻。
 第29話『青いけもの』は見逃していたので今回初めて見たが、こういう地球の化身みたいなやつがいるんならブラックゴーストはとっくに滅んでる気がする……ってツッコミはしちゃだめなのかな。このへん、もともと『009』の原作でないものを持って来てるから世界観に「ズレ」が生じたというところかな。
 もっとも、それを言い出すと『コスモチャイルド』編も浮いてるんだけどね。


 マンガ、唐沢なをき『ホスピタル』1・2巻(完結/エンターブレイン/ビームコミックス・756円)。もちろん元の単行本も買ってるんだが、描き下ろしが1、2巻ともについてるのでこちらも買う。
 純粋なギャグマンガがほぼ死滅してしまった中にあって(まあ『クロマティ』とかはありますが)、なをきさんの奮闘ぶりにはまさしくエールを送りたくなるのだけれど、商売の仕方自体はアコギだと思う。後書きがつくくらいなら立ち読みですませちゃうんだけど、必ず15ページくらいは新作がつくからなあ。買うしかないじゃん(-_-;)。
 タイトル通り、舞台は「病院」なわけで、となればこれも「シチュエーションコメディ」の系譜にあることになるが、イメージがかなり違うね。まあ間違っても『寺内貫太郎一家』(考えて見りゃあれも立派なシットコムじゃん。よくもまう三谷幸喜は『HR』を「日本初のシットコム」なんて言えたもんだ)みたいにはならない。
 切るは繋ぐは増殖するは、ぐちゃぐちゃのねとねとのぶよぶよのぴちょぴょの、よくもこんなグロいマンガがちゃんと連載されてたなあってものなんだけれど、「アニマルハウス」という雑誌がいかに偉大であったか、ということなんだねえ。
 『BRAIKEN』も再刊するらしいけれど、やっぱり買っちゃうんだろうなあ。好きだからいいんだけど。


 マンガ、みなもと太郎『ワイド版 風雲児たち』10巻(リイド社・680円)。
 巻末のギャグ注の手塚治虫のエピソードが笑える。
 林子平の姉婿に「手塚市郎左衛門」という医者がいるのだが、みなもとさんがこの人物が手塚さんの祖先かどうか聞いてみたときの手塚さんの返事というのが面白いのである。
 「あ、そう、そうですか、手塚市郎左衛門というお医者さんね、わかりました、ボクもね、今ご先祖のお医者の話を描いてますからね、資料調べればすぐわかりますからね、そう、林子平の姉婿ね、たぶんそうかもしれない、すぐ調べてね、ええ、すぐご返事しますからね、はい、必ず、待っててください、すぐわかりますよ、それじゃ、じゃね」
 もちろん、返事がみなもとさんに届くことはなかった。畳語だらけの口調でもう、いい加減さが伝わってくるようであるが、もともと手塚さんはこういう喋り方をする人なんである。慢性の躁病にかかっていたのか、自分をそういう状態にに常に追いこんでいたのかもしれない。
 物語は林子平、高山彦九郎、最上徳内らが寛政の改革の中で弾圧されていく様子を描く。先に新書版で結末を読んでるから、このあとの展開がどうなるかは知ってるんである。それを思うとちょっと悲しい。

 
 マンガ、たがみよしひさ『軽井沢シンドロームSPROUT』2巻(秋田書店・ヤングチャンピオンコミックス・540円)。
 2代目になってもやっぱりあいつともこいつともやっちゃうのか薫平。……とか思ってたけど、耕平はなんだかんだ言いながら薫とくっついたあと、それなりに身持ちが固かったよなあ。絵里や久美子がどんなに惚れてても相手にしてなかったし。いや、相手にしてた女はいたんだけれども、あとくされがありそうな相手とはやらなかったから……やっぱオヤジのほうが外道か(^_^;)。でも20年経ってもストーリー構成も展開のさせ方も全く変わってないってのはちょっとどうかと思う。
 もっともそのことを一番自覚してるのは作者自身のようで、あとがきの「20年経っても絵がヘタ」というのはホンネだろう。昔はたがみさん、あれでもすごくうまい絵を描くほうだったのに、やっぱりこの20年でうまい人が増えて、そういう人たちの中に埋没しちゃったんである。たがみさんの絵、クセはあるけど、それが表現にまで至ってない恨みがあるんだよねえ。
 さて、今度は何巻まで続くかなあ。


 マンガ、瀬口たかひろ『恋愛出世絵巻 えん×むす』2巻(秋田書店・少年チャンピオンコミックス・410円)。
 えーっと、敵を倒すたびにメイドが増えるって、そういうお話だったわけですね。美少年がベッドに押し倒されるシーンもあるし、いったいどういう階層を狙ってるのやら。……アニメ化期待してるのかな?
 いや、それ以上の感想は特に(^_^;)。


 またしげの仕事が終わるのを待って、ジョイフルで食事。
 帰宅して節分豆を二人で食う。しげに「年の数だけ食え」と言ったのに1個しか食わなかったので、残りを私が全部食うハメに。せめて5個くらいは食ってくれよう。

2002年02月03日(日) ラーメンファイト!2/映画『ヴィドック』/『萌えろ!杜の宮高校漫画研究部 辣韮の皮』1巻(阿部川キネコ)
2001年02月03日(土) 笑いの王国/『かめくん』(北野勇作)ほか



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