無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2000年11月07日(火) 昔の映画も見よう……/『笑わない数学者』(森博嗣)

 なんだか立て続けに懐かしい人が亡くなっていく。
 真鍋博が亡くなり、林家珍平が亡くなり、今日の新聞には吉村公三郎死去のニュースが。
 と言っても、私がリアルタイムで吉村作品を見ているはずもなく、リバイバルで『暖流』や『安城家の舞踏会』を見ているくらいだ。それでも『暖流』ではお嬢様でヒロインの高峰三枝子より、庶民である水戸光子の方がずっと輝いている、監督の主眼はどちらかというとこちらの方にあったのではないか、なんて思いもしたし、『安城』では小津作品に主演する以前の原節子の清廉な美しさもさりながら、華族に憧れつつ身分違いの恋に苦しむ運転手・若き日の神田隆の方が印象深くもあった。庶民をきちんと描いてくれていて、本数は見てないが好きな監督さんだったのだ。

 ちょうど今号の『キネマ旬報』で、20世紀の名監督日本編を特集している。1位は予想通り黒澤明。私自身、どの監督の作品を多く見ているか見てみたが、やはり黒澤明で、30本の監督作を殆ど見ている。市川崑も26本ほど見ていたが、意外だったのは、深作欣二を16本も見ていたことだ。……いや、全然好きな監督ではないのに(^_^;)。『復活の日』と言い『里見八犬伝』と言い『忠臣蔵外伝四谷怪談』と言い、話題に引きずられて見に行ったはいいが全くつまらなかった。「吊り」ってすぐバレる特撮、時代劇でやるなよ。見世物小屋感覚じゃねえか……って、ワザとなんだろうな、あれは。そう思って見ると楽しめるのかも。

 ついでだから私の好きな日本映画監督10人をここで挙げてみよう。順位は付けない。

 庵野秀明・市川崑・大島渚・大林宣彦・岡本喜八・押井守・黒澤明・円谷英二・三隅研次・宮崎駿。

 ……個性がないな。何でこんなのってのがあるが、まあ、青春のメモリーということで(^_^;)。

 森博嗣『笑わない数学者』読む。犀川&萌絵シリーズ第三作。
 本編を読む前にトリックがバレちまうミステリーなんて初めてだ。そんなことあるわけない、と思うかもしれないが、ホントの話。それでもこうして読み続けてるのはなぜだ。
 多分それは主人公の犀川が、生意気で独善的な所が私に似ているからである。
 「電子メールの年賀状というのはスペースシャトルでツタンカーメンを運んでいるようなものだ。」……作家の書く文章じゃねえが、気取りたくなる気は分るぞ、っていう感じで同情しちゃってるのだな(^_^;)。



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