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委員長の日記 DiaryINDEX|past|will
昨日、地域の小学校の2年生のPTCのお手伝いに行ってきた。 私の子ども達がこの小学校に通っていたのはずいぶん前、長女が10年前、末息子も6年前には卒業している。 3人の子ども達がみんな小学校に在籍していた頃は、クラスの役員だけでなく、サッカークラブの役員や、PTAコーラスの指導などもしていたので、用事があって職員室のドアを開けると、先生方が一斉にこっちを向いて、自分の方を指差して『僕に(私に)用事ですか?』という仕草をするので、なんだか恥ずかしかったけど。。 今では私のことを知っている先生はほとんどいない。。 かろうじて、娘の担任だった先生が教頭として在籍し、また、私が初めて学年代表を務めたときの学年主任の先生が校長になって赴任している。 なんだか、月日の流れを感じてしまうな。。 まあ、それは当たり前といえば当たり前のことだけど。。 とにかく、2年生の学年代表さんの依頼を受けて、私をはじめ5人のスタッフが、うちの団体からお手伝いに参加。 前日まで、あれこれと心配し、何度も進行の確認をしていた学年代表さん。 2年生の男の子が長男で、彼女自身も小学校の行事に関るようになってまだ2年。右も左も分からないのに、学年代表という責任のある役になってしまって、真面目な彼女は多分ここ数週間は眠れない夜を過ごしていたんだろうな。 私が初めてクラス役員になった時には、経験豊富で、本当に気配りのできる先輩お母さんが学年代表で、そのほかにも頼れる先輩がたくさんいて、役員の仕事のノウハウを手取り足とり教えてくれたから、その後、責任のある役員になったときにも見よう見まねでなんとかやっていけた。 そのおかげで、末っ子の時には、反対に私が後輩のお母さん達をサポートすることも多少はできるようになっていたけど。 最近の少子化の影響や、女性の社会進出で、仕事を持つお母さんが増えたことなどから、役員経験豊富なお母さん達が減ってきているらしい。 学年全体でPTCをやらなくちゃいけない… でも、何をどうしたらよいのか分からない… 他の役員さんに相談しても、やはり初めての人が多くてなかなか話がまとまらない。 小学校の本部役員をしている副委員長のKさんが、『なんだか悩んでいるみたいですよ、』と心配そうに話しているのは聞いていたが。 まさか、自分が学校に行って、PTCを仕切る羽目になるとは、その時は思っても見なかった。 そんなこんなで、役員さんが集まって、あれがいいかな?これはどうだろう・・と、散々頭を悩ませていたらしい。 貴重な授業時間をつぶしてするのだから、何かためになることをしなくちゃ…というプレッシャーもあったらしい。 とうとう、私のところにも相談が舞い込んできた。 色々考えた挙句。。。 ひらめいた!! 今年の夏休みに行ったファミリーキャンプで大好評だった簡単エアドームを、体育館を使って、各クラスで作れば良いじゃん!!! さっそくKさんに連絡して、学年代表さんに『相談に乗ってあげるから事務所に来て見たら?』と、声をかけてもらう。 『本当ですか!』と、大喜びで事務所に来てくれた、学年代表のTさん。 エアドームの作り方が書いてある本を見せながら、 『これなら、みんなで力をあわせて一つのものを作るんだから、科学の実験にもなるし、子ども達が大歓声を上げて喜ぶことも確実!それに、保護者の人が参加できない子どもでも寂しい思いはしないよ。』と私。 『でも、初めてでもうまくできるでしょうか?』 『大丈夫よ!私達だって初めてだったんだから。』と、この夏のファミリーキャンプで、エアドームを仕切ってくれた事務局長のFさんも言葉を添える。 『どうしても不安だったら、Fさんやファミリーキャンプに参加した人で、小学校の保護者の人にお手伝いを頼んであげるよ。』と私。 『そうそう、いざとなったら私も行ってあげるから。』とKさんも口をそろえる。 みんな、不安でつぶれそうなTさんを何とかしてあげたいという気持ちで一杯だった。 『分かりました、明日の話し合いで、役員さんたちに、もう一度相談してみます。』とTさん。 > 次の日、話し合いがすんですぐに事務所にやってきたTさんは、 『このプログラムで行こう!ということになりました。でも、みんな作ったことがないので不安なので、やはり、何人かお手伝いに来ていただくことはできますか?』と言う。 ということで、何人かお手伝いに行く約束をしたが、その時は、まだ私が行くとは夢にも思っていなかった。 だって、、私はファミリーキャンプに参加してないし、もうとっくに小学校の保護者じゃなくなってるんだもの・・・ しかし、メンバーを数えてみたら、どうしても一人足りない・・・ しょうがない、エアドームは作ったことないけど、そのもっとでっかい版のシーバルクは作ったからね、段取りは大体分かるよ、私も行くことにしよう。。 さあ、いよいよ本番。 あくまでも、授業の一環…ということなので、子ども達に空気の重さや、風の力のすごさなどを、作りながら説明する…ということになっていたのだが。 『まず、最初に各クラスで小さいエアドームを作って見ましょう。』と、Fさんが説明を始めると、子ども達の瞳は、どんどんキラキラと輝き始める。 『もっと、大きいのを作るんじゃないの!!』『早く作りたいよ!!』 と、口々に叫び始めた。 『はいはい、じゃあ、今度は大きいのを作るよ!』 幅約4m、長さ6mのマルチシートが、クラスごとに2列に並んだ子ども達や保護者の間に広げられると 『わぁ!!!でかい!』『すごいね〜〜!』と、歓声が上がる。 『さあ!こんどはみんなが作るんだよ!できたクラスは、前にいるおばさん=私のところに報告に来てね!』とFさんが声をかけて、スタッフはそれぞれの担当のクラスのエアドームつくりのサポートに取り掛かる。 みんなでワイワイキャーキャー言いながら、あっという間にエアドームは完成。 次は扇風機で風を送り込む。 まるで、黒い大きな飛行船のように膨らんだエアドームをみんなで持ち上げて、子ども達はまたまた大騒ぎ。 マイクを持った私が 『空気の重さを感じてごらん!』 なんて、声をかけても聞こえやしない。 『中に入りたいよ!!』『早く入りたいよ!!!』 もう、子ども達はエアドームの中に入ることで頭が一杯。 『よぉ〜し、今度はみんなで中に入るよ!先生も一緒に入ってね、私が声をかけたら中から破って出て来るんだよ。』 『暗いから、怖がって入らない子がいたらどうしましょう・・』『息が苦しくなったりしませんか?』というTさんの心配は、まったく取り越し苦労だったみたいね(笑) ひとしきりエアドームの中でワイワイキャーキャー騒いで、いよいよ、中から飛び出す“人間ポップコーン” クラス全員がキラキラ笑顔で飛び出してきて、粉々になったエアドームの残骸を片付けて、『簡単エアドームつくり』は無事終了。 でも、何だかこのまま終わったんじゃ尻切れトンボだな・・・ それにまだ予定の時間も10分近くあまってるし。 よ〜〜し、せっかくだから、昔取った杵柄で、もういっちょ遊んじゃおう! 無事に終わってほっとしている役員さんたちに 『ねえ、時間が少しあるからみんなでできる遊びをしてもいいかな?』と声をかける。 『本当ですか!ぜひお願いします。』 私が考えていたのは、『お誕生日の歌』にあわせて、1月から12月まで、各月に生まれた人たちが全員で作った大きな輪の中に飛び出してきて踊る…という簡単な遊び。 でも、始める前に誰かが見本のパフォーマンスをしてくれないと、雰囲気が分からない。。うちのスタッフにお手伝いをしてもらおうかな…と辺りを見回したら… あれれ!あんなところに、末っ子の同級生のお母さんがいるではないの!? そっか・・・彼女は今、児童館の職員をしてるから、見学に来たのね。 ここであったが百年目。。ではないが、すぐに彼女を捕まえて、『ちょっと、手伝ってよ!』と輪の中心に連れて出る。 『何?私は分からないよ!』 『大丈夫!昔さんざんやったでしょ!』 何を隠そう、彼女は私以上に乗りがよくて、PTCとなると一番張り切ってくれていたのだ。 早速、私の歌にあわせて、二人でパフォーマンス! みんなの笑いもつかんだし、さあ、はじめるよ!! 体育館一杯に広がった大きな輪の中に、順々に出てくる子どもや大人は、それぞれに手をつなぎ、楽しそうに踊ってくれた。 もっとも、誕生日のない人も何人かいたらしく、最後まで恥ずかしがって踊らない人もいるにはいたが。。。 そんなことはかまわないのよ、踊ってない人も、楽しそうに手拍子をしてくれて、盛り上げてくれたでしょ! でも、やっぱり一番楽しそうに輪の中に入って踊ってくれたのは、うちのスタッフの面々。 終わってからも 『どうして、もっと大人がはじけないんですかね?大人がはじけたら、子ども達はもっともっと大喜びしてはじけるのに…』とFさん。 そうだよね、、、 こんな風だから、何か講演会でも企画しよう…とPTAの本部が教頭に相談に行ったら 『今は保護者の人たちが、遊び方を知らないから、講演会なんかよりも、もっとみんなで遊べる企画を考えたらどうですか?』って言われたらしいけど。 本当に、今日の保護者の人たちを見ていてそう思った。 別に嫌がっているわけじゃないんだけど、心を解放することになれていないんだろうな・・・ 大人が心を解放できなけりゃ、子ども達だってどこかで感情を封じ込めてしまうよね。 それと、今の保護者の年齢の人たちは、すでにバーチャルな世界に囲まれて育っているんだろうな。 テーマパークがどんどんできた頃に育っていて、自分達で何かを作って遊ぶ…ということが少なかったのかもしれないな。 やっぱり大人がもっとワクワクドキドキしなくちゃね。。。 でも、今日の子ども達は本当にいい笑顔をしていた! 終わったあとも、満足した!!っていう笑顔で私達に挨拶をしてくれたし。 今日参加した保護者のうちの何人かでも、子ども達の笑顔に感動してくれた人がいたなら、私達がお手伝いに行った目的が果たせたといえるのかもしれない。 うん・・・きっと、気づいてくれた人がいるはずだよね!
委員長
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