終わらざる日々...太郎飴

 

 

- 2007年08月23日(木)

 雨音で目を覚ますのはじつに久しぶりのことだった。衣擦れに似た涼しいおとが、なによりもまず意識の小箱のうちに忍び入ってくる。
「おう、今日は仕事はなしだ」
 大工の親方が来て、階下の少年に話しかけている。
「今日は大雨だってェからよ、休みだ。休み」
 わたしはまだ眠っている。体は動かない。少年がなにごとか答えている。雨音は止まず聞こえている。やがて静かになって、私は雨音をたっぷりと含んで目を覚ました。ああ、わたしいま、芽を出したばかりの双葉のようだ。


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