終わらざる日々...太郎飴

 

 

- 2007年07月14日(土)

牙をくれ、どうか誰か牙をくれ。
岩を噛む波頭のような牙をくれ。
絶え間なく石を打って穿つ雨だれのような牙をくれ。
天空の彼方より地を焼く陽光のような牙をくれ。
静寂に落ちるひとつのセロの音色のような牙をくれ。

牙をくれ、誰かわたしに牙をくれ。
憧れに燃えるこどもの視線のような牙をくれ。
鈍く光る三日月のような牙をくれ。
芽吹くことなく枯れる種の慚愧のような牙をくれ。
夕暮れにかかるひとつ星のような牙をくれ。

この皮と肉と骨を切り裂き貫いて深く埋もった秘密を
血と汚物にまみれたはらわたごと陽のもとに引きずり出すための牙をくれ。
牙をくれ、どうか誰か牙をくれ。このわたしに。


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