終わらざる日々...太郎飴

 

 

- 2006年12月30日(土)

 永い孤独の重荷を下ろして、男は微笑した。それはほとんど筋肉のわずかな痙攣としか見えないほどぎこちないものだったが、それでも笑いであったのだ。そうとも生きるには百年で長すぎる。笑いはそれより早く老いる。
「さあ、来なさい」
 美しい娘は言った。その肩越しに無数の星がきらめき、そして無窮の砂塵が広がっているのが男には見えた。永の年月、星はかれには道しるべであり砂漠は恐るべき敵手であったが、このときはただ、そのどちらも懐かしく、ふるさとの早暁とも思われた。しかし男は立ち上がるには疲れすぎていた。
「参ります」
 男はそれだけ言って、娘を見た。娘は辛抱強く、そこに立っていた。頭の被布はゆったりと垂れ下がり、その薄い布地の向こうに星は透けていた。そうしているうちに


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