- 2006年07月20日(木) (独白) 背丈があんたに追いついたのは、高校に入ってからだった。 あんたは俺より8つも年上で、ガキの頃は力だって追いつかなくて いつだって、「大きい」兄ちゃんだったよ。 あんたは俺が中学2年のときに大学を卒業して、今の会社に入って。 そんで、3年近く地方の支社に行ってたから、いつ背丈が並んだか 正確にはわかんねえ。高校に入ってラグビー部に入ったのは あんたが次に帰ってくるときまでに、強くなってたかったからだ。 高校2年の夏に、あんたは東京に戻ってきたよな。 俺、最初は兄貴だってわからなかったよ。 部活から帰ってきて、風呂から出たら、あんた、ソファで寝てて。 誰だろうってすげえ、びっくりした。 すぐ、兄貴だって気づいたけど。 こんなに細くて、こんなにきれいだったろうかって。 今度はそれがびっくりして。見れば見るほど動けなくなった。 あんたが起きて、昔みたいに笑うまで、俺はずっと動けなかったんだ。 あんたは彼女もいて、大人で、俺はでかくなってもガキで。 なにより血のつながった兄弟じゃないかって、俺はおかしいって。 うん、ずいぶん悩んだ。女の子ともつきあってみたし。 でも、気の毒なことしたと思ってる。俺、ずっとあんたが好きだった。 近くにいたらいつかひどいことしそうで、俺は大学で寮に入った。 でも親父とお袋が事故でいっぺんに死んで、 俺たちは二人きりで、あんたはいつまでも寂しそうで、 俺はやっぱりあんたにとってはチビの弟なのかなって。 辛くて。ごめん。ひどく、辛くて。 あのときだって、あんたの肩を掴んだのはただ、 慰めたかったからなんだ。それだけだったんだよ。 それなのに、あんなこと。ひどく、傷つけて。 今だって。あんたはただ兄弟でいたいだけなのに、 それにつけこんでる。ごめん。ごめん、でも、兄貴。 ……というありがちなオリジナル兄弟モノを妄想中。 マッチョな弟とちょっと気だるげで俺様兄貴というのがブームです。 兄貴はヘビースモーカー推奨だな。 -
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