- 2006年07月10日(月) 最近、撮りたいものは絞られてきている 表情だ じつに一瞬のものであり、次の瞬間にはもうどこにもない。 それは正しく現象だ。しかもなお、心を打つものであり続ける。 さらに言うならば、それだけが人の心を動かすものだ。 歓喜、絶望、諦念、不屈 それは詩のことばに似ている。 「愛」や「死」をとらえるにはあまりに刹那だ。 それらは物語であって表情ではない、写真ではない。 一瞬のきらめき、という 実に陳腐な言いぐさではあるが、表情とはそれだ。 長大な物語の断面。何に似ているかと思ったら、なんだ。 私が書いていたのはいつもそれだったではないか。 人間のなにが嘘でも そのひとつひとつの言葉は真実だ。 そしてそれをこそ私は愛する。 「誰」ではない、ひと、は、それは違う。 たったひとつの呼吸を、そのまなざしを その普遍、その永遠、その瞬間性。 どれほどそれは美しいだろう。 しかもその当人にとっても何事でもないことだろう! だがそうした、人間性をさえ離れたものどもをこそわたしは愛する。 -
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