- 2005年03月05日(土) 基礎編: マルチェロとククールは向き合っている。不穏な空気をかもし出す二対の瞳の間には、湯気を上げるスープがある。つまり問題はそれであった。 「なんで、俺の、スープが、飲めない、んだ?」 一語ずつ区切って強調するククールを、マルチェロは真っ向から睨んだ。 「飲めないのではない。飲まないのだ」 「ふざけるな!」 怒り狂ったククールの投げた枕が寝台に座るマルチェロを直撃した。 実はスープは魔界産フエフキトビガニのようなお味で、 飲めるような代物ではなかったが、「飲めない」と言っては弟が 傷つくだろうと配慮し、あえて「自分のわがまま」を装って 飲まないと答えたというオチ。しかし攻撃には反撃するのはもちろん で、兄弟仲はますますこじれる。 つまりちょっと間違ったやさしさの持ち主なんだという話。 -
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